基本情報
最終更新日時:2023年6月5日11時50分

警告

【1.1】本剤の投与において,重篤な副作用(間質性肺炎,汎血球減少症,肝不全,急性肝壊死,感染症等)により,致死的な経過をたどることがあるので,緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用する【1.2】間質性肺炎,肺線維症等の肺障害,日和見感染による肺炎の合併又は既往歴のある者で間質性肺炎が急速に増悪して致死的な経過をたどる症例が報告されている。このため,本剤による治療を開始するにあたり,間質性肺炎,肺線維症等の肺障害,日和見感染による肺炎の合併又は既往の有無を胸部X線検査等で確認し,投与の可否を慎重に判断する〔[8.3,9.1.4参照]〕【1.3】肝毒性,血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を最近まで投与されていたか又は投与中の者では,副作用の発現が増加するおそれがある。したがって,本剤の投与開始にあたっては,リスクとベネフィットの両面から慎重に考慮する〔[9.1.2参照]〕【1.4】本剤の活性代謝物A771726の消失半減期は約2週間と長いので,本剤の投与中止後,A771726の消失を待たずに肝毒性,血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を投与する際にも,副作用の発現が増加するおそれがある〔[15.1.1,16.1.1参照]〕【1.5】本剤投与中に重篤な副作用が発現した場合や他の理由により,速やかに活性代謝物A771726を消失させる必要があるときには,本剤の投与を中止し,薬物除去法を施行する〔[15.1.1参照]〕【1.6】本剤の投与に際しては,患者に対して本剤の危険性や本剤の投与が長期間にわたることを十分説明した後,患者が理解したことを確認したうえで投与を開始する【1.7】本剤の投与に際しては,副作用の発現の可能性について患者に十分理解させ,次の症状が認められた場合には服用を中止するとともに直ちに医師に連絡し,指示を仰ぐよう注意を与える:咳嗽,発熱,呼吸困難,発疹,皮膚掻痒感,口内炎,倦怠感,黄疸【1.8】本剤による治療を開始する前に,非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ剤による治療を検討し,リスクとベネフィットを考慮してから本剤の使用を開始する

禁忌

【2.1】本剤(成分)に過敏症の既往歴【2.2】妊婦・妊娠の可能性,授乳婦〔[9.4.1,9.5,9.6参照]〕【2.3】慢性肝疾患〔[9.3.1参照]〕【2.4】活動性結核〔症状を悪化させるおそれ〕

効能・効果

関節リウマチ。

用法・用量

1日1回100mg,3日間経口投与から開始。維持量1日1回20mg。1日1回20mgから開始も可。維持量は症状・体重により適宜1日1回10mgに減量。

用法・用量に関連する使用上の注意

100mg錠は,初期投与としてのみ使用。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】アナフィラキシー(0.06%)【11.1.2】皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.06%),中毒性表皮壊死融解症,皮膚潰瘍〔投与中止。なお,薬物除去法を施行することが望ましい。[15.1.1参照]〕【11.1.3】汎血球減少症(0.06%)〔初期症状が現れた場合には直ちに投与中止。血液検査を行う。薬物除去法を施行することが望ましい。[8.2,15.1.1参照]〕【11.1.4】肝不全,急性肝壊死,肝炎(0.06%),肝機能障害(0.3%),黄疸(0.06%)〔致死的な肝不全,急性肝壊死が報告。ALTが基準値上限の2~3倍に持続的に上昇した場合又は3倍以上に上昇した場合には投与中止。薬物除去法を施行することが望ましい。[8.1,10.2,15.1.1参照]〕【11.1.5】感染症(0.65%)〔重篤な感染症(肺炎(カリニ肺炎を含む)(0.29%),敗血症(0.06%)等)が発現。致死的な感染症,敗血症,日和見感染が報告。また,B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化も報告。投与中止。薬物除去法を施行することが望ましいが,その場合,経口の抗生物質製剤は吸収が阻害されるおそれがあるため,注射剤を使用する。[9.1.6,9.1.7,15.1.1参照]〕【11.1.6】結核〔[15.1.1参照]〕【11.1.7】間質性肺炎〔致死的な間質性肺炎が報告。発熱,咳嗽,呼吸困難等の臨床症状やKL-6,CRP,LDH等の検査値に十分に注意。異常が認められた場合には,速やかに胸部X線等の検査,動脈血酸素分圧(PaO2)の検査等を実施。投与中止するとともにカリニ肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ,薬物除去,副腎皮質ホルモン剤を投与。[8.3,15.1.1参照]〕【11.1.8】膵炎〔重篤な膵炎が報告。[15.1.1参照]〕

投与期間制限

なし

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