基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時10分

警告

<効能共通>【1.1】本剤投与により,結核,肺炎,敗血症,ウイルス感染等による重篤な感染症の新たな発現もしくは悪化等や,悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め,これらの情報を患者に十分説明し,患者が理解したことを確認した上で,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。また,本剤投与により重篤な副作用が発現し,致命的な経過をたどることがあるので,緊急時の対応が十分可能な医療施設及び医師が使用し,本剤投与後に副作用が発現した場合には,主治医に連絡するよう患者に注意を与える〔[2.2,2.3,8.1-8.5,8.8,9.1.1-9.1.3,9.1.9,9.8,11.1.1,11.1.8,15.1.1,17.3.1参照]〕【1.2】感染症:(1.2.1)重篤な感染症〔敗血症,肺炎,真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症が報告されているため,十分な観察を行うなど感染症の発症に注意する。[2.2,8.1,8.5,8.8,9.1.1,9.1.3,9.8,11.1.1,15.1.1参照]〕(1.2.2)結核〔播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(脊椎,脳髄膜,胸膜,リンパ節等)を含む結核が報告されている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため,本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部レントゲン検査に加え,インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い,適宜胸部CT検査等を行うことにより,結核感染の有無を確認する。結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には,結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下,原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与する。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において,投与後活動性結核が認められた例も報告されている。[2.3,8.1,8.3,8.8,9.1.1-9.1.3,11.1.1参照]〕 <関節リウマチ>【1.3】本剤の治療を行う前に,少なくとも1剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案する。また,本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用する <潰瘍性大腸炎>【1.4】本剤の治療を行う前に,少なくとも1剤の既存治療薬(ステロイド,免疫抑制剤又は生物製剤)の使用を十分勘案する。また,本剤についての十分な知識と潰瘍性大腸炎治療の経験をもつ医師が使用する

禁忌

【2.1】本剤(成分)に過敏症の既往歴【2.2】重篤な感染症(敗血症等)〔症状を悪化させるおそれ。[1.1,1.2.1,8.1,8.5,9.1.1,9.1.3,9.8,11.1.1,15.1.1参照]〕【2.3】活動性結核〔症状を悪化させるおそれ。[1.1,1.2.2,8.1,8.3,9.1.1-9.1.3,11.1.1参照]〕【2.4】重度の肝機能障害〔[7.6,8.9,9.3,11.1.4,16.6.2参照]〕【2.5】好中球数が500/mm3未満〔[8.6,9.1.5,11.1.3,15.2.1参照]〕【2.6】リンパ球数が500/mm3未満〔[8.6,9.1.6,11.1.3,15.2.1参照]〕【2.7】ヘモグロビン値が8g/dL未満〔[8.6,9.1.7,11.1.3,15.2.1参照]〕【2.8】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕

効能・効果

既存治療で効果不十分な関節リウマチ。中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)。

用法・用量

〔関節リウマチ〕1回5mg,1日2回経口投与。〔潰瘍性大腸炎〕導入療法1回10mg,1日2回8週間経口投与。効果不十分な場合さらに8週間投与可。維持療法1回5mg,1日2回経口投与。維持療法中に効果が減弱した患者は1回10mg,1日2回に増量可。過去の薬物治療で難治性の患者(TNF阻害剤無効例等)は1回10mg,1日2回投与可。

用法・用量に関連する使用上の注意

中等度又は重度の腎機能障害・中等度の肝機能障害患者:関節リウマチは1日1回5mg,経口投与。潰瘍性大腸炎は減量し(1回量を減量できない場合は回数を減らす)慎重に投与。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】感染症〔帯状疱疹(3.6%),肺炎(ニューモシスチス肺炎等を含む)(1%),敗血症(0.1%),結核(0.1%)等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)が現れ,致命的な経過をたどることがある。感染症がコントロールできるようになるまでは投与中止。[1.1,1.2,2.2,2.3,8.1,8.3,8.5,8.8,9.1.1-9.1.3,9.8,15.1.1参照]〕【11.1.2】消化管穿孔(0.1%)〔投与中止。腹部レントゲン,CT等の検査を実施。[9.1.4参照]〕【11.1.3】リンパ球減少(0.5%),好中球減少(0.4%),ヘモグロビン減少(0.3%)〔リンパ球数:投与開始後,500/mm3未満の場合には投与中止。好中球数:投与後,継続して500~1000/mm3である場合は,1000/mm3を超えるまで投与中断。ヘモグロビン値:投与開始後,8g/dL未満である患者又は2g/dLを超える低下を示した患者については,正常化するまで投与しない。[2.5-2.7,8.6,9.1.5-9.1.7,15.2.1参照]〕【11.1.4】肝機能障害,黄疸(0.1%未満)〔ALT(1.2%),AST(0.9%)の上昇等を伴う肝機能障害,黄疸が発現。[2.4,7.2,7.6,8.9,9.3,16.6.2参照]〕【11.1.5】間質性肺炎(0.1%)〔発熱,咳嗽,呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し,異常が認められた場合には,速やかに胸部レントゲン検査,胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施。投与中止するとともにニューモシスチス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮。[9.1.8参照]〕【11.1.6】静脈血栓塞栓症〔肺塞栓症及び深部静脈血栓症が発現。[5.1,9.1.10,17.3.1参照]〕【11.1.7】心血管系事象〔心筋梗塞等の心血管系事象が発現。[5.1,9.1.10,17.3.1参照]〕【11.1.8】悪性腫瘍〔[1.1,8.2,17.3.1参照]〕

投与期間制限

なし

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