基本情報
最終更新日時:2023年3月9日16時45分

警告

<効能共通>【1.1】本剤投与により,結核,肺炎,敗血症,ウイルス感染等による重篤な感染症の新たな発現もしくは悪化等が報告されており,本剤との関連性は明らかではないが,悪性腫瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め,これらの情報を患者に十分説明し,患者が理解したことを確認した上で,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。また,本剤投与により重篤な副作用が発現し,致死的な経過をたどった症例が報告されているので,緊急時の対応が十分可能な医療施設及び医師が使用する。また,本剤投与後に有害事象が発現した場合には,主治医に連絡するよう患者に注意を与える〔[1.2.1,1.2.2,2.2,2.5,8.1,8.2,9.1.1-9.1.3,11.1.1,15.1.1-15.1.3参照]〕【1.2】感染症:(1.2.1)重篤な感染症〔敗血症,肺炎,真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症が報告されているため,十分な観察を行うなど感染症の発現に注意する。[1.1,2.5,8.1,9.1.1,9.1.3,11.1.1,15.1.1参照]〕 (1.2.2)結核〔播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(脊椎,リンパ節等)を含む結核が報告されている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため,本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え,インターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い,適宜胸部CT検査等を行うことにより,結核感染の有無を確認する。結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には,結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下,原則として本剤投与前に適切な抗結核薬を投与する。ツベルクリン反応検査等の検査が陰性の患者において,投与後活動性結核が認められた例も報告されている。[1.1,2.2,8.2,9.1.2,11.1.1参照]〕【1.3】本剤についての十分な知識と適応疾患の治療の知識・経験をもつ医師が使用する <関節リウマチ>【1.4】本剤の治療を行う前に,少なくとも1剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案する

禁忌

<効能共通>【2.1】本剤(成分)に過敏症の既往歴【2.2】活動性結核〔症状が悪化するおそれ。[1.1,1.2.2,8.2,9.1.2,11.1.1参照]〕【2.3】好中球数が500/mm3未満〔[8.3,9.1.9,11.1.3参照]〕【2.4】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕 <関節リウマチ,アトピー性皮膚炎,円形脱毛症>【2.5】重篤な感染症(敗血症等)〔症状が悪化するおそれ。[1.1,1.2.1,8.1,9.1.1,9.1.3,11.1.1,15.1.1参照]〕【2.6】重度の腎機能障害〔[7.3,9.2.1,16.6.1参照]〕【2.7】リンパ球数が500/mm3未満〔[8.3,9.1.10,11.1.3参照]〕【2.8】ヘモグロビン値が8g/dL未満〔[8.3,9.1.11,11.1.3参照]〕 <SARS-CoV-2による肺炎>【2.9】透析又は末期腎不全(eGFRが15mL/分/1.73m2未満)〔[7.8,9.2.2,16.6.1参照]〕【2.10】リンパ球数が200/mm3未満〔[8.3,9.1.10,11.1.3参照]〕

効能・効果

既存治療で効果不十分な次の疾患/関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む),アトピー性皮膚炎。SARS-CoV-2による肺炎(ただし,酸素吸入を要する患者に限る)。円形脱毛症(ただし,脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)。

効能・効果に関連する使用上の注意

【1】アトピー性皮膚炎:(1)原則として病変部位の状態に応じ抗炎症外用剤を併用。(2)本剤投与時も保湿外用剤を継続使用。【2】円形脱毛症:投与開始時,頭部全体の概ね50%以上に脱毛が認められ,過去6ヶ月程度毛髪に自然再生が認められない患者に投与。

用法・用量

〔関節リウマチ,アトピー性皮膚炎,円形脱毛症〕1日1回4mg,経口投与。状態により2mgに減量。〔SARS-CoV-2による肺炎〕レムデシビルとの併用で1日1回4mg,経口投与。総投与期間は14日間まで。

用法・用量に関連する使用上の注意

中等度の腎機能障害患者(30≦eGFR<60)は1日1回2mg。SARS-CoV-2による肺炎のみ,重度の腎機能障害患者(15≦eGFR<30)に対し治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合は48時間ごとに1回2mg,投与可(投与回数は最大7回)。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】感染症〔帯状疱疹(2.8%),肺炎(0.6%),ニューモシスティス肺炎(0.1%未満),敗血症(0.1%未満),結核(0.1%未満)等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)が発現。致死的な経過をたどることがある。投与中に重篤な感染症を発現した場合は,感染症がコントロールできるようになるまでは投与中止。[1.1,1.2.1,1.2.2,2.2,2.5,8.4,9.1.1-9.1.3参照]〕【11.1.2】消化管穿孔(0.1%未満)〔投与中止するとともに,腹部X線,CT等の検査を実施。[9.1.4参照]〕【11.1.3】好中球減少(0.9%),リンパ球減少(1.1%),ヘモグロビン減少(0.1%)〔好中球数:投与開始後,継続して500~1000/mm3である場合は,1000/mm3を超えるまでは投与中断。リンパ球数:投与開始後,関節リウマチ又はアトピー性皮膚炎患者では500/mm3未満,SARS-CoV-2による肺炎患者では200/mm3未満になった場合には投与中断。ヘモグロビン値:関節リウマチ又はアトピー性皮膚炎患者において,投与開始後,8g/dL未満になった場合には,正常化するまで投与中断。[2.3,2.7,2.8,2.10,8.3,9.1.9-9.1.11参照〕【11.1.4】肝機能障害,黄疸〔AST(0.8%),ALT(1%)の上昇等を伴う肝機能障害,黄疸が発現。[8.8,9.3参照]〕【11.1.5】間質性肺炎(0.1%未満)〔発熱,咳嗽,呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し,異常が認められた場合には,速やかに胸部X線検査,胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施。投与中止するとともにニューモシスティス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮。[9.1.5参照]〕【11.1.6】静脈血栓塞栓症(関節リウマチ及びアトピー性皮膚炎:0.2%,SARS-CoV-2による肺炎:1%)〔肺塞栓症及び深部静脈血栓症が発現。[8.12,9.1.6参照]〕

投与期間制限

なし

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