基本情報
最終更新日時:2024年3月22日12時23分

警告

【1.1】本剤は,緊急時に十分対応できる医療施設において,造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与する。また,本剤による治療開始に先立ち,患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し,同意を得てから投与を開始する【1.2】心筋梗塞,脳梗塞,網膜動脈閉塞症,末梢動脈閉塞性疾患,静脈血栓塞栓症等の重篤な血管閉塞性事象が現れることがあり,死亡に至った例も報告されている。本剤の投与開始前に,虚血性疾患(心筋梗塞,末梢動脈閉塞性疾患等),静脈血栓塞栓症等の既往歴の有無,心血管系疾患の危険因子(高血圧,糖尿病,脂質異常症等)の有無等を確認した上で,投与の可否を慎重に判断する。また,本剤投与中は患者の状態を十分に観察し,胸痛,腹痛,四肢痛,片麻痺,視力低下,息切れ,しびれ等の血管閉塞性事象が疑われる徴候や症状の発現に注意する〔[8.2,11.1.1-11.1.4参照]〕【1.3】重篤な肝機能障害が現れることがあり,肝不全により死亡に至った例も報告されているので,本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い,患者の状態を十分に観察する〔[8.3,9.3,11.1.7参照]〕

禁忌

【2.1】本剤(成分)に過敏症の既往歴【2.2】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕

効能・効果

前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病。再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病。

用法・用量

1日1回45mg,経口投与。状態により適宜減量。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】冠動脈疾患(3.8%)〔心筋梗塞(2.1%),狭心症(0.8%),急性冠症候群(0.4%),心筋虚血(0.4%),不安定狭心症(0.2%)等の冠動脈疾患が発現。徴候や症状が認められた場合には速やかに検査を行う。投与中止。[1.2,7.2,8.2,9.1.3参照]〕【11.1.2】脳血管障害(2.9%)〔脳梗塞(1.1%),脳血管発作(0.8%),脳動脈狭窄(0.4%),一過性脳虚血発作(0.2%),大脳動脈狭窄(0.2%),脳虚血(0.2%),脳幹梗塞(0.2%)等の脳血管障害が発現。[1.2,7.2,8.2参照]〕【11.1.3】末梢動脈閉塞性疾患(2.7%)〔間欠性跛行(1.3%),末梢動脈狭窄(0.4%),四肢壊死(0.2%),網膜動脈閉塞症(0.2%),腎動脈狭窄等の末梢動脈閉塞性疾患が発現。疼痛,冷感,しびれ等が認められた場合には投与中止。[1.2,7.2,8.2,9.1.3参照]〕【11.1.4】静脈血栓塞栓症(1.7%)〔網膜静脈血栓症(0.6%),深部静脈血栓症(0.4%),肺塞栓症(0.4%),静脈塞栓症(0.2%)等の静脈血栓塞栓症が発現。[1.2,7.2,8.2,9.1.4参照]〕【11.1.5】骨髄抑制(48.8%)〔血小板数減少(38.3%),好中球数減少(20.6%),貧血(13.9%),白血球数減少(5.1%),発熱性好中球減少症(2.1%),汎血球減少症(1.9%),リンパ球数減少(1.9%),骨髄機能不全(0.2%)等の骨髄抑制が発現。[8.7参照]〕【11.1.6】高血圧(14.1%)〔高血圧クリーゼを含む高血圧が発現。必要に応じて降圧剤の投与を行う。重症,持続性あるいは通常の降圧治療でコントロールできない高血圧が現れた場合には休薬,減量又は投与中止。また,高血圧クリーゼが現れた場合には投与中止。[8.5参照]〕【11.1.7】肝機能障害(17.5%)〔ALT,AST,ビリルビン,γ-GTP等の上昇を伴う肝機能障害,黄疸(0.4%),肝不全が発現。[1.3,8.3,9.3参照]〕【11.1.8】膵炎(6.1%)〔[8.6,9.1.1参照]〕【11.1.9】体液貯留(11.6%)〔末梢性浮腫(6.3%),胸水(4%),心嚢液貯留(2.3%),肺うっ血(0.2%),肺水腫(0.2%)等の体液貯留が発現。急激な体重の増加,呼吸困難等の異常が認められた場合には投与中止。利尿剤を投与。[8.8参照]〕【11.1.10】感染症(12.4%)〔肺炎(1.7%),敗血症(1.1%)等の感染症が発現〕【11.1.11】重度の皮膚障害(1.7%)(剥脱性皮膚炎(1.1%),多形紅斑(0.8%)等)【11.1.12】出血(2.3%)〔鼻出血(2.1%),胃腸出血(0.2%),咽頭出血(0.2%),出血性胃炎(0.2%),性器出血(0.2%),硬膜下血腫等の出血が発現〕【11.1.13】心不全(1.9%),うっ血性心不全(0.8%)〔[7.2,8.4,9.1.2参照]〕【11.1.14】不整脈(4.6%)〔心房細動(2.3%),徐脈(1.1%),QT間隔延長(0.8%),頻脈(0.4%),心室性不整脈(0.2%),心停止(0.2%),房室ブロック(0.2%)等の不整脈が発現〕【11.1.15】腫瘍崩壊症候群(0.2%)〔投与中止。適切な処置(生理食塩液,高尿酸血症治療剤等の投与,透析等)を行う。[8.9参照]〕【11.1.16】ニューロパチー(3.2%)〔末梢性ニューロパチー(1.9%),末梢性感覚ニューロパチー(0.8%),多発ニューロパチー(0.2%),末梢性運動ニューロパチー(0.2%),末梢性感覚運動ニューロパチー(0.2%)等のニューロパチーが発現〕【11.1.17】肺高血圧症(1.3%)〔投与中止。他の病因(胸水,肺水腫等)との鑑別診断を実施した上で,適切な処置を行う〕【11.1.18】動脈解離〔大動脈解離を含む動脈解離が発現〕

投与期間制限

なし

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