基本情報
最終更新日時:2022年6月8日10時38分

禁忌

【2.1】閉塞隅角緑内障〔抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状を悪化させるおそれ〕【2.2】三環系抗うつ剤に過敏症【2.3】心筋梗塞の回復初期〔循環器系に影響を及ぼすことがあり,心筋梗塞が悪化するおそれ〕【2.4】尿閉(前立腺疾患等)〔抗コリン作用を有するため,症状が悪化するおそれ〕【2.5】モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内〔[10.1参照]〕

併用禁忌

【10.1】モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン塩酸塩<エフピー>,ラサギリンメシル酸塩<アジレクト>,サフィナミドメシル酸塩<エクフィナ>)〔[2.5参照]〕〔発汗,不穏,全身痙攣,異常高熱,昏睡等の症状が現れるおそれ。なお,モノアミン酸化酵素阻害剤の投与を受けた者に本剤を投与する場合には,少なくとも2週間の間隔をおき,また本剤からモノアミン酸化酵素阻害剤に切り替えるときには,2~3日間の間隔をおくことが望ましい/詳細は不明であるが,相加・相乗作用によると考えられる〕

効能・効果

精神科領域におけるうつ病・うつ状態,夜尿症,末梢性神経障害性疼痛。

用法・用量

うつ病・うつ状態成人1日30~75mgを初期量とし,1日150mgまで漸増,分割経口投与。まれに300mgまで増量することもある。年齢・症状により適宜減量。夜尿症1日10~30mg,就寝前経口投与。年齢・症状により適宜減量。末梢性神経障害性疼痛成人1日10mgを初期量とし,その後年齢・症状により適宜増減。1日150mgまで。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】悪性症候群(Syndrome malin)〔無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は投与中止。体冷却,水分補給等の全身管理を行う。本症発症時には,白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く,またミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎障害へと移行し,死亡した例が報告〕【11.1.2】セロトニン症候群〔不安,焦燥,せん妄,興奮,発熱,発汗,頻脈,振戦,ミオクロヌス,反射亢進,下痢等が現れた場合には投与中止。水分の補給等の全身管理を行う〕【11.1.3】心筋梗塞【11.1.4】幻覚,せん妄,精神錯乱,痙攣【11.1.5】顔・舌部の浮腫(0.1%未満)【11.1.6】無顆粒球症,骨髄抑制〔[8.7参照]〕【11.1.7】麻痺性イレウス〔腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)が現れた場合には投与中止。なお,この悪心・嘔吐は,本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意〕【11.1.8】抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)〔低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等が現れた場合には投与中止。水分摂取の制限等を行う〕

投与期間制限

なし

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