基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時8分

禁忌

【2.1】閉塞隅角緑内障〔抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状を悪化させるおそれ〕【2.2】三環系抗うつ剤に過敏症【2.3】心筋梗塞の回復初期〔血圧降下,血圧上昇,頻脈,不整脈,心ブロック等が現れるおそれ〕【2.4】尿閉(前立腺疾患等)〔抗コリン作用により,症状を悪化させるおそれ〕【2.5】モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内〔[10.1参照]〕

併用禁忌

【10.1】モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(セレギリン塩酸塩<エフピー>,ラサギリンメシル酸塩<アジレクト>,サフィナミドメシル酸塩<エクフィナ>)〔[2.5参照]〕〔発汗,不穏,全身痙攣,異常高熱,昏睡等が現れるおそれ。MAO阻害剤の投与を受けた者に本剤を投与する場合には少なくとも2週間の間隔をおき,また本剤からMAO阻害剤に切り替えるときには2~3日間の間隔をおくことが望ましい/次のような機序が考えられている:1)MAO阻害剤が肝ミクロソーム酵素を阻害する2)三環系抗うつ剤がMAO阻害剤によって蓄積したアミン類のアドレナリン受容体に対する感受性を増大させる〕

効能・効果

うつ病,うつ状態。

用法・用量

1日75~150mg,2~3回分割経口投与。年齢・症状により適宜増減。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】Syndrome malin(悪性症候群)〔無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は投与中止。体冷却,水分補給等の全身管理を行う。本症発症時には,白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお,他の三環系抗うつ剤の投与中,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎障害へと移行し,死亡した例が報告〕【11.1.2】抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)〔低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等が現れるとの報告。投与中止。水分摂取の制限等を行う〕【11.1.3】無顆粒球症〔異常(前駆症状として発熱,咽頭痛,インフルエンザ様症状等が現れる場合もある)が認められた場合には投与中止。[8.7参照]〕【11.1.4】麻痺性イレウス〔腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し,麻痺性イレウスに移行することが報告。腸管麻痺が現れた場合には投与中止。なお,この悪心・嘔吐は,本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意〕

投与期間制限

なし

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