基本情報
最終更新日時:2024年9月4日13時42分

警告

【1.1】過敏症:(1.1.1)海外の臨床試験において,アバカビル投与患者の約5%に過敏症の発現を認めており,まれに致死的となることが示されている。アバカビルによる過敏症は,通常,アバカビル製剤による治療開始6週以内(中央値11日)に発現するが,その後も継続して観察を十分に行う〔[1.1.2-1.1.5,2.1,8.2,8.3,11.1.1,15.1.1参照]〕 (1.1.2)アバカビルによる過敏症では皮疹,発熱,胃腸症状(嘔気,嘔吐,下痢,腹痛等),疲労感,倦怠感,呼吸器症状(呼吸困難,咽頭痛,咳等)等の症状が多臓器及び全身に発現する。このような症状が発現した場合は,ただちに担当医に報告させ,アバカビルによる過敏症が疑われたときは本剤の投与をただちに中止する〔[1.1.1,1.1.3-1.1.5,2.1,8.2,8.3,11.1.1,15.1.1参照]〕 (1.1.3)アバカビルによる過敏症が発現した場合には,決してアバカビル含有製剤を再投与しない。本剤の再投与により数時間以内にさらに重篤な症状が発現し,重篤な血圧低下が発現する可能性及び生命を脅かす可能性がある〔[1.1.1,1.1.2,1.1.4,1.1.5,2.1,8.2,8.3,11.1.1,15.1.1参照]〕 (1.1.4)呼吸器疾患(肺炎,気管支炎,咽頭炎),インフルエンザ様症候群,胃腸炎,又は併用薬剤による副作用と考えられる症状が発現した場合あるいは胸部X線像異常(主に浸潤影を呈し,限局する場合もある)が認められた場合でも,アバカビルによる過敏症の可能性を考慮し,過敏症が否定できない場合は本剤の投与をただちに中止し,決して再投与しない〔[1.1.1-1.1.3,1.1.5,2.1,8.2,8.3,11.1.1,15.1.1参照]〕 (1.1.5)患者に過敏症について必ず説明し,過敏症を注意するカードを常に携帯するよう指示する。また,過敏症を発現した患者には,アバカビル含有製剤を二度と服用しないよう十分指導する〔[1.1.1-1.1.4,2.1,8.2,8.3,11.1.1,15.1.1参照]〕【1.2】B型慢性肝炎を合併している患者では,ラミブジンの投与中止により,B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので,本剤の投与を中断する場合には十分注意する。特に非代償性の場合,重症化するおそれがあるので注意する〔[9.1.3参照]〕

禁忌

【2.1】本剤(成分)に過敏症の既往歴〔[1.1.1-1.1.5,8.2,8.3,11.1.1,15.1.1参照]〕【2.2】重度の肝機能障害〔[9.3.1,16.6.2参照]〕

効能・効果

HIV感染症。

効能・効果に関連する使用上の注意

【1】使用にあたっては,CD4リンパ球数及び血漿中HIV RNA量を確認。【2】次のいずれかの患者に使用:抗HIV薬による治療経験のない患者,インテグラーゼ阻害剤以外の抗HIV薬による治療でウイルス学的抑制が得られていない患者,ウイルス学的抑制が得られている次のいずれかの患者/(1)ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジンの組み合わせにより治療中の患者,(2)ウイルス学的失敗の経験がなく,切り替え前6ヶ月間以上においてウイルス学的抑制が得られており,本剤の有効成分に対する耐性関連変異を持たず,本剤への切り替えが適切であると判断される抗HIV薬既治療患者。【3】次の患者には個別のドルテグラビル,アバカビル又はラミブジン製剤を使用/腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/分未満)を有する患者,軽度又は中等度の肝障害患者。

用法・用量

1日1回1錠,食事の有無にかかわらず経口投与。

用法・用量に関連する使用上の注意

【1】本剤は,HIV感染症に対して1剤で治療を行うものであるため,他の抗HIV薬と併用しない。ただし,ドルテグラビルを追加投与する必要がある場合を除く。【2】本剤とカルバマゼピン,リファンピシン,フェニトイン,ホスフェニトイン,フェノバルビタール,セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品を併用する場合,ドルテグラビルとして50mgを本剤投与の約12時間後に投与。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】過敏症〔アバカビルの投与により発熱又は皮疹を伴う多臓器及び全身性の過敏症が発現。以下に示すような徴候又は症状が現れた場合には直ちに投与中止。 ●皮膚:皮疹(通常,斑状丘疹性皮疹又は蕁麻疹),多形紅斑 ●消化器:嘔気,嘔吐,下痢,腹痛,口腔潰瘍 ●呼吸器:呼吸困難,咳,咽頭痛,急性呼吸促迫症候群,呼吸不全 ●精神神経系:頭痛,感覚異常 ●血液:リンパ球減少 ●肝臓:肝機能検査値異常(AST,ALT等の上昇),肝不全 ●筋骨格:筋痛,筋変性(横紋筋融解,筋萎縮等),関節痛,CK上昇 ●泌尿器:クレアチニン上昇,腎不全 ●眼:結膜炎 ●その他:発熱,嗜眠,倦怠感,疲労感,浮腫,リンパ節腫脹,血圧低下,粘膜障害,アナフィラキシー。[1.1.1-1.1.5,2.1,8.2,8.3,15.1.1参照]〕【11.1.2】薬剤性過敏症症候群〔初期症状として発疹,発熱がみられ,さらに肝機能障害,リンパ節腫脹,好酸球増多等を伴う遅延性の重篤な過敏症状が発現。なお,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがある〕【11.1.3】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)及び皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),多形紅斑〔発熱,眼充血,顔面の腫脹,口唇・口腔粘膜や陰部のびらん,皮膚や粘膜の水疱,紅斑,咽頭痛,掻痒,全身倦怠感等の異常が認められた場合には直ちに投与中止〕【11.1.4】重篤な血液障害(1%未満)〔赤芽球癆,汎血球減少,貧血,白血球減少,好中球減少,血小板減少。[8.7参照]〕【11.1.5】膵炎〔血清アミラーゼ,血清リパーゼ,トリグリセリド等の検査値の上昇がみられた場合には直ちに投与中止。また,重度の腹痛,悪心・嘔吐等の症状がみられた場合にも直ちに投与中止。生化学的検査(血清アミラーゼ,血清リパーゼ,トリグリセリド等)及び画像診断を十分に行う。[8.5,9.1.1参照]〕【11.1.6】乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)〔乳酸アシドーシス又は肝毒性が疑われる臨床症状や検査値異常が認められた場合には投与一時中止。特に,肝疾患の危険因子を有する患者においては注意。アバカビル及びラミブジンを含むNRTIの単独投与又はこれらの併用療法により,重篤な乳酸アシドーシス(全身倦怠,食欲不振,急な体重減少,胃腸障害,呼吸困難,頻呼吸等),肝毒性(脂肪沈着による重度の肝腫大,脂肪肝を含む)が,女性に多く報告。[8.7参照]〕【11.1.7】横紋筋融解症〔[8.7参照]〕【11.1.8】ニューロパチー,錯乱状態(1%未満),痙攣〔[8.7参照]〕【11.1.9】心不全(1%未満)〔[8.7参照]〕【11.1.10】肝機能障害(1%未満),黄疸〔AST,ALT,ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸が発現。[8.6,9.1.2参照]〕

投与期間制限

なし

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