基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時8分

禁忌

【2.1】本剤(成分)に過敏症の既往歴【2.2】サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物を投与中又は投与中止から36時間以内〔[10.1参照]〕【2.3】血管浮腫の既往歴(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫,遺伝性血管浮腫,後天性血管浮腫,特発性血管浮腫等)〔高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現するおそれ〕【2.4】デキストラン硫酸固定化セルロース,トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中〔[10.1参照]〕【2.5】アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中〔[10.1,13.2参照]〕【2.6】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕【2.7】アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病(ただし,他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の者を除く)〔[10.1参照]〕

併用禁忌

【10.1】1)サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物<エンレスト>〔[2.2参照]〕〔血管浮腫が現れるおそれ。併用薬が投与されている場合は,少なくとも本剤投与開始36時間前に中止する。また,本剤投与終了後に左記薬剤を投与する場合は,本剤の最終投与から36時間後までは投与しない/併用により相加的にブラジキニンの分解を抑制し,血管浮腫のリスクを増加させる可能性がある〕2)デキストラン硫酸固定化セルロース,トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行(リポソーバー,イムソーバTR,セルソーバ)〔[2.4参照]〕〔血圧低下,潮紅,嘔気・嘔吐,腹痛,しびれ,熱感,呼吸困難,頻脈等のショック症状を起こすおそれ/陰性に荷電した吸着材により血中キニン系の代謝が亢進し,ブラジキニン産生が増大する。更にACE阻害薬はブラジキニンの代謝を阻害するため,ブラジキニンの蓄積が起こる〕3)アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析(AN69)〔[2.5,13.2参照]〕〔血管浮腫(顔面浮腫,喉頭浮腫),嘔吐,腹部痙攣,気管支痙攣,血圧低下,チアノーゼ等のアナフィラキシーを発現するおそれ/多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し,ブラジキニン産生が増大。更にACE阻害薬はブラジキニンの代謝を阻害するため,ブラジキニンの蓄積が起こる〕4)アリスキレンフマル酸塩<ラジレス>〔[2.7参照]〕〔非致死性脳卒中,腎機能障害,高カリウム血症及び低血圧を発現するリスクが増加するおそれ/併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される。危険因子:アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病(ただし,他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の者を除く)〕

効能・効果

高血圧症。次の状態でジギタリス製剤,利尿剤等の基礎治療剤を投与しても十分な効果が認められない場合/慢性心不全(軽症~中等症)。

用法・用量

高血圧症成人1日1回10~20mg,経口投与。重症高血圧症,腎障害を伴う高血圧症では5mgより開始することが望ましい。6歳以上の小児1日1回0.07mg/kg,経口投与。慢性心不全ジギタリス製剤,利尿剤等の基礎治療剤と併用。成人1日1回5~10mg,経口投与。腎障害を伴う患者には初回量2.5mgから開始することが望ましい。以上,年齢・症状により適宜増減。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】呼吸困難を伴う顔面,舌,声門,喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫〔直ちに投与中止。アドレナリン注射,気道確保等を行う〕【11.1.2】腹痛,嘔気,嘔吐,下痢等を伴う腸管の血管浮腫【11.1.3】急性腎障害【11.1.4】高カリウム血症【11.1.5】膵炎【11.1.6】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),天疱瘡様症状【11.1.7】溶血性貧血,血小板減少【11.1.8】肝機能障害,黄疸〔AST,ALT,ALP,γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害,黄疸が発現。ごくまれに肝不全に至った症例が報告〕【11.1.9】抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)〔低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が発現。投与中止。水分摂取の制限等を行う〕

投与期間制限

なし

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