基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時11分

禁忌

【2.1】次の薬剤を投与中:トリアゾラム,エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン,ジヒドロエルゴタミン,キニジン,ピモジド,アスナプレビル,ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル,アゼルニジピン,オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン,ロミタピド,ブロナンセリン,ルラシドン〔[10.1参照]〕【2.2】本剤に過敏症の既往歴【2.3】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕

併用禁忌

【10.1】1)トリアゾラム<ハルシオン等>〔[2.1参照]〕〔トリアゾラムの代謝遅滞による血中濃度の上昇,作用の増強および作用時間延長/本剤はこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので,併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇〕2)エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン<クリアミン配合錠>,ジヒドロエルゴタミン〔[2.1参照]〕〔アゾール系抗真菌剤等のCYP3A4を阻害する薬剤とエルゴタミンとの併用により,エルゴタミンの血中濃度が上昇し,血管攣縮等の副作用を起こすおそれ/本剤はこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので,併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇〕3)キニジン<キニジン硫酸塩>,ピモジド〔[2.1参照]〕〔これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより,QT延長,torsade de pointesを発現するおそれ/本剤はこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので,併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇〕4)アスナプレビル<スンベプラ>,ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル<ジメンシー配合錠>〔[2.1参照]〕〔これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより,肝胆道系の副作用が発現し,また重症化するおそれ/本剤はこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので,併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇〕5)アゼルニジピン<カルブロック>,オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン<レザルタス配合錠>〔[2.1参照]〕〔アゼルニジピンのAUCが上昇するおそれ/本剤はこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので,併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇〕6)ロミタピド<ジャクスタピッド>〔[2.1参照]〕〔ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれ/本剤は併用薬の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので,併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇〕7)ブロナンセリン<ロナセン>,ルラシドン<ラツーダ>〔[2.1参照]〕〔これらの薬剤の血中濃度が上昇し,作用が増強するおそれ/本剤は併用薬の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので,併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇〕

効能・効果

カンジダ属,クリプトコッカス属による次の感染症/真菌血症,呼吸器真菌症,消化管真菌症,尿路真菌症,真菌髄膜炎。造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防。

用法・用量

成人1日1回,カンジダ症には50~100mg,クリプトコッカス症には50~200mg,静注。重症又は難治性真菌感染症には1日400mgまで増量可。造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防には1日1回400mg,静注。小児1日1回,カンジダ症には3mg/kg,クリプトコッカス症には3~6mg/kg,静注。重症又は難治性真菌感染症には1日12mg/kgまで増量可。造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防には1日1回12mg/kg,静注。状態により適宜減量。以上,小児は1日400mgまで。新生児生後14日までの新生児は小児と同量を72時間ごと,生後15日以降の新生児は小児と同量を48時間ごと。

用法・用量に関連する使用上の注意

造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防:【1】好中球減少症が予想される数日前から投与開始が望ましい。【2】好中球数が1000/mm3を超えてから7日間投与することが望ましい。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】ショック,アナフィラキシー〔ショック,アナフィラキシー(血管浮腫,顔面浮腫,掻痒等)が発現。[8.3,9.1.1参照]〕【11.1.2】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.04%)【11.1.3】薬剤性過敏症症候群〔初期症状として発疹,発熱がみられ,更に肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が発現。このような症状が現れた場合には投与中止。なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意〕【11.1.4】血液障害〔無顆粒球症,汎血球減少症,血小板減少,白血球減少,貧血等の重篤な血液障害が発現。[8.2参照]〕【11.1.5】急性腎障害〔急性腎障害等の重篤な腎障害が報告。[8.2参照]〕【11.1.6】肝障害〔黄疸,肝炎,胆汁うっ滞性肝炎,肝壊死,肝不全等の肝障害が報告。これらの症例のうち死亡に至った例も報告。これらの発症と1日投与量,治療期間,患者の性別・年齢との関連性は明らかではない。本剤による肝障害は通常,投与中止により回復。[8.2,9.3参照]〕【11.1.7】意識障害〔錯乱,見当識障害等の意識障害が発現〕【11.1.8】痙攣〔痙攣等の神経障害が発現〕【11.1.9】高カリウム血症〔投与中止。電解質補正等を行う。[8.2参照]〕【11.1.10】心室頻拍,QT延長,不整脈〔心室頻拍(torsade de pointesを含む),QT延長,心室細動,房室ブロック,徐脈等が発現。[8.2,9.1.2参照]〕【11.1.11】間質性肺炎〔発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には,速やかに胸部X線等の検査を実施。投与中止するとともに,副腎皮質ホルモン剤を投与〕【11.1.12】偽膜性大腸炎〔偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎(初期症状:発熱,腹痛,頻回の下痢)が発現〕

投与期間制限

なし

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