基本情報
最終更新日時:2024年8月7日14時24分

警告

【1.1】本剤を含むがん化学療法は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本療法が適切と判断される症例についてのみ実施する。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与する【1.2】本剤を含む小児悪性固形腫瘍に対するがん化学療法は,小児のがん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施する

禁忌

【2.1】重篤な骨髄抑制〔骨髄抑制は用量規制因子であり,感染症又は出血を伴い,重篤化するおそれ〕【2.2】本剤又は他の白金を含む薬剤に重篤な過敏症の既往歴【2.3】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕

効能・効果

頭頸部癌,肺小細胞癌,睾丸腫瘍,卵巣癌,子宮頸癌,悪性リンパ腫,非小細胞肺癌,乳癌,子宮体癌。次の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法/小児悪性固形腫瘍(神経芽腫・網膜芽腫・肝芽腫・中枢神経系胚細胞腫瘍,再発又は難治性のユーイング肉腫ファミリー腫瘍・腎芽腫)。

用法・用量

〔乳癌〕トラスツズマブ(遺伝子組換え)及びタキサン系抗悪性腫瘍剤と併用で1日1回300~400mg/m2。少なくとも3週間休薬。状態により適宜減量。〔小児悪性固形腫瘍〕網膜芽腫ビンクリスチン硫酸塩とエトポシドと併用で560mg/m2,1日間投与。少なくとも3~4週間休薬。ただし36ヶ月齢以下の患児は18.6mg/kg。投与量・投与日数は疾患・症状・併用する他の抗悪性腫瘍剤により適宜減量。その他イホスファミドとエトポシドと併用で635mg/m2,1日間投与,又は400mg/m2,2日間投与。少なくとも3~4週間休薬。1歳未満又は体重10kg未満の小児の投与量は十分配慮。投与量・投与日数は疾患・症状・併用する他の抗悪性腫瘍剤により適宜減量。〔子宮体癌〕他の抗悪性腫瘍薬と併用で1日1回AUC5~6mg・分/mL。少なくとも3週間休薬。状態により適宜減量。〔その他〕1日1回300~400mg/m2。少なくとも4週間休薬。年齢・疾患・症状により適宜増減。以上,いずれも1クールとし繰り返す。投与時は30分以上かけて点滴静注。投与量に応じ250mL以上のブドウ糖注射液又は生理食塩液に混和。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】骨髄抑制〔汎血球減少(0.1%未満),貧血(ヘモグロビン減少(40.1%),赤血球減少(36.1%),ヘマトクリット値減少(31.7%)),白血球減少(56.4%),好中球減少(7.4%),血小板減少(42.7%),出血(0.1%未満)等が発現。[8.1,9.1.1,9.1.2参照]〕【11.1.2】ショック,アナフィラキシー(0.1%未満)〔チアノーゼ,呼吸困難,胸内苦悶,血圧低下,気管支痙攣等が現れた場合には投与中止。なお,本剤の投与回数を重ねると,ショック,アナフィラキシーの発現頻度が高くなる傾向もみられる。[15.1.3参照]〕【11.1.3】間質性肺炎(0.1%)〔発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常等を伴う間質性肺炎が発現。投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与〕【11.1.4】急性腎障害(0.1%未満),ファンコニー症候群〔BUN,血清クレアチニン,クレアチニン・クリアランス値等に異常が認められた場合には投与中止。[8.1参照]〕【11.1.5】肝不全,肝機能障害,黄疸〔[8.1参照]〕【11.1.6】消化管壊死,消化管穿孔,消化管出血,消化管潰瘍【11.1.7】出血性腸炎,偽膜性大腸炎〔激しい腹痛・下痢等が現れた場合には投与中止〕【11.1.8】麻痺性イレウス(0.1%未満)〔腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹痛,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがある。腸管麻痺が現れた場合には投与中止。腸管減圧法等を行う〕【11.1.9】脳梗塞(0.1%未満),肺梗塞【11.1.10】血栓・塞栓症〔血栓・塞栓症(肺塞栓,脳血栓,その他の動脈又は静脈血栓症等)が発現〕【11.1.11】心筋梗塞,うっ血性心不全【11.1.12】溶血性尿毒症症候群〔血小板減少,溶血性貧血,腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群が発現。[8.1参照]〕【11.1.13】急性呼吸窮迫症候群〔急速に進行する呼吸困難,低酸素症,両側性びまん性肺浸潤影等の胸部X線異常等が認められた場合には投与中止〕【11.1.14】播種性血管内凝固症候群(DIC)〔血小板数,血清FDP値,血漿フィブリノゲン濃度等の血液検査に異常が認められた場合には投与中止〕【11.1.15】急性膵炎〔血清アミラーゼ値,血清リパーゼ値等に異常が認められた場合には投与中止〕【11.1.16】難聴(0.1%未満)〔難聴,耳鳴等が発現〕【11.1.17】白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)〔歩行時のふらつき,舌のもつれ,痙攣,頭痛,錯乱,視覚障害等が認められた場合には投与中止〕【11.1.18】腫瘍崩壊症候群〔投与中止。適切な処置(生理食塩液,高尿酸血症治療剤等の投与,透析等)を行う。[8.2参照]〕【11.1.19】うっ血乳頭,球後視神経炎,皮質盲〔うっ血乳頭,球後視神経炎,皮質盲等の視覚障害が発現〕【11.1.20】溶血性貧血〔クームス陽性の溶血性貧血が発現〕

投与期間制限

なし

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