基本情報
最終更新日時:2024年12月10日11時38分

警告

【1.1】本剤は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与する。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与する【1.2】間質性肺疾患が現れ,死亡に至った症例も報告されているので,初期症状(息切れ,呼吸困難,咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等,観察を十分に行う。また,異常が認められた場合には本剤の投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う〔[8.2,9.1.2,11.1.1参照]〕

禁忌

本剤(成分)に過敏症の既往歴

効能・効果

悪性黒色腫。切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌。非小細胞肺癌における術前・術後補助療法。再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫。根治切除不能な尿路上皮癌。がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)。根治切除不能又は転移性の腎細胞癌。腎細胞癌における術後補助療法。再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌。根治切除不能な進行・再発の食道癌。治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌。PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌。ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法。がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌。がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)。進行又は再発の子宮頸癌。再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫。治癒切除不能な進行・再発の胃癌。治癒切除不能な胆道癌。

効能・効果に関連する使用上の注意

非小細胞肺癌:単独で投与する場合はPD-L1の発現が確認された患者に投与。胃癌:HER2陰性の患者に投与。

用法・用量

〔悪性黒色腫〕1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分かけて点滴静注。術後補助療法の場合,投与期間は12ヶ月間まで。〔非小細胞肺癌における術前・術後補助療法〕術前補助療法は他の抗悪性腫瘍剤と併用で1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注。その後,術後補助療法は1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注。投与回数は,3週間間隔投与の場合は術前補助療法4回まで,術後補助療法13回まで,6週間間隔投与の場合は術前補助療法2回まで,術後補助療法7回まで。〔腎細胞癌,乳癌,子宮頸癌,胃癌〕他の抗悪性腫瘍剤と併用で1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分かけて点滴静注。〔腎細胞癌における術後補助療法〕1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分かけて点滴静注。投与期間は12ヶ月間まで。〔食道癌〕フルオロウラシル及びシスプラチンと併用で1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分かけて点滴静注。がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対しては,本剤を単独投与も可。〔乳癌における術前・術後薬物療法〕1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注。投与回数は,3週間間隔投与の場合,術前薬物療法は8回まで,術後薬物療法は9回まで,6週間間隔投与の場合,術前薬物療法は4回まで,術後薬物療法は5回まで。〔子宮体癌〕レンバチニブメシル酸塩と併用で1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分かけて点滴静注。〔胆道癌〕ゲムシタビン塩酸塩及びシスプラチンと併用で1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分かけて点滴静注。〔その他〕1回200mgを3週間間隔,又は1回400mgを6週間間隔で30分かけて点滴静注。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】間質性肺疾患(3.9%)〔[1.2,8.2,9.1.2参照]〕【11.1.2】大腸炎(2.2%),小腸炎(0.1%),重度の下痢(2.4%)〔腸炎から穿孔,イレウスに至る例が報告。持続する下痢,腹痛,血便等の症状が認められた場合には投与中止〕【11.1.3】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(0.1%未満),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満),多形紅斑(0.2%)【11.1.4】類天疱瘡(0.1%)〔水疱,びらん等が認められた場合には,皮膚科医と相談〕【11.1.5】神経障害〔末梢性ニューロパチー(4.9%),ギラン・バレー症候群(0.1%未満)等の神経障害が発現〕【11.1.6】劇症肝炎,肝不全,肝機能障害,肝炎,硬化性胆管炎〔劇症肝炎,肝不全(0.1%未満),AST,ALT,γ-GTP,ALP,ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害(16.9%),肝炎(1.3%),硬化性胆管炎(0.1%未満)が発現。[8.4参照]〕【11.1.7】甲状腺機能障害〔甲状腺機能低下症(14.3%),甲状腺機能亢進症(5.5%),甲状腺炎(1.2%)等の甲状腺機能障害が発現。[8.3参照]〕【11.1.8】下垂体機能障害〔下垂体炎(0.5%),下垂体機能低下症(0.3%)等の下垂体機能障害が発現。[8.3参照]〕【11.1.9】副腎機能障害〔副腎機能不全(1.1%)等の副腎機能障害が発現。[8.3参照]〕【11.1.10】1型糖尿病(0.4%)〔1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)が現れ,糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には投与中止。インスリン製剤を投与。[8.5参照]〕【11.1.11】腎障害〔腎不全(1.7%),尿細管間質性腎炎(0.2%),糸球体腎炎(0.1%未満)等の腎障害が発現。[8.6参照]〕【11.1.12】膵炎(0.4%)【11.1.13】筋炎(0.3%),横紋筋融解症(0.1%未満)〔[8.7参照]〕【11.1.14】重症筋無力症(0.1%)〔重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがある。呼吸状態の悪化に十分注意。[8.8参照]〕【11.1.15】心筋炎(0.2%)〔[8.9参照]〕【11.1.16】脳炎(0.1%),髄膜炎(0.1%),脊髄炎(0.1%未満)〔また,多発性硬化症の増悪,視神経脊髄炎スペクトラム障害も報告〕【11.1.17】重篤な血液障害〔免疫性血小板減少性紫斑病(0.1%),溶血性貧血(0.1%未満),赤芽球癆(0.1%未満),無顆粒球症等の重篤な血液障害が発現〕【11.1.18】重度の胃炎(0.1%)〔免疫反応に起因すると考えられる重度の胃炎が発現。副腎皮質ホルモン剤を投与〕【11.1.19】ぶどう膜炎(0.2%)〔[8.10参照]〕【11.1.20】血球貪食症候群【11.1.21】結核(0.1%未満)〔[9.1.4参照]〕【11.1.22】Infusion reaction(2.8%)〔アナフィラキシーを含むInfusion reactionが認められた場合には投与中止〕

投与期間制限

なし

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