基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時8分

警告

本剤投与により中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),薬剤性過敏症症候群等の全身症状を伴う重篤な皮膚障害が現れることがあり,死亡に至った例も報告されているので,次の事項に注意する。【1.1】用法及び用量を超えて本剤を投与した場合に皮膚障害の発現率が高いことから,本剤の「用法及び用量」を遵守する:(1.1.1)投与開始時は定められた用法及び用量を超えない。バルプロ酸ナトリウム併用時の投与開始2週間までは隔日投与にする(成人のみ)〔[7.1参照]〕 (1.1.2)維持用量までの漸増時も定められた用法及び用量を超えない。また,増量時期を早めない〔[7.1参照]〕【1.2】発疹発現時には早期に皮膚科専門医に相談し,適切な処置を行う。また,発疹に加え次に示す症状が現れた場合には重篤な皮膚障害に至ることがあるので,ただちに本剤の投与を中止する〔[11.1.1,11.1.2参照]〕:発熱(38℃以上),眼充血,口唇・口腔粘膜のびらん,咽頭痛,全身倦怠感,リンパ節腫脹等【1.3】重篤な皮膚障害の発現率は,小児において高いことが示されているので,特に注意する〔[8.1,9.7.1,17.3.3参照]〕【1.4】患者又は家族に対して,発疹や上記の症状が現れた場合にはただちに受診するよう指導する

禁忌

本剤(成分)に過敏症の既往歴

効能・効果

てんかん患者の次の発作に対する単剤療法/定型欠神発作。他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の次の発作に対する抗てんかん薬との併用療法/部分発作(二次性全般化発作を含む),強直間代発作,Lennox-Gastaut症候群における全般発作。

用法・用量

〔単剤療法〕小児,最初の2週間は1日0.3mg/kg,次の2週間は1日0.6mg/kg,1~2回分割経口投与。その後1~2週間ごとに1日最大0.6mg/kgずつ漸増。維持量1日1~10mg/kg,1~2回分割経口投与。増量は1週間以上間隔をあけて1日最大0.6mg/kgずつ,1日量は最大200mgまでとし,1日1~2回分割経口投与。症状により適宜増減。〔併用療法〕(1)バルプロ酸ナトリウム併用:小児,最初の2週間は1日1回0.15mg/kg,次の2週間は1日1回0.3mg/kg,経口投与。その後1~2週間ごとに1日最大0.3mg/kgずつ漸増。維持量は,グルクロン酸抱合を誘導する薬剤を併用する場合1日1~5mg/kg,併用しない場合1日1~3mg/kg,2回分割経口投与。1日最大200mgまで。(2)バルプロ酸ナトリウム非併用(グルクロン酸抱合を誘導する薬剤併用):小児,最初の2週間は1日0.6mg/kg,次の2週間は1日1.2mg/kg,2回分割経口投与。その後1~2週間ごとに1日最大1.2mg/kgずつ漸増。維持量1日5~15mg/kg,2回分割経口投与。1日最大400mgまで。(3)バルプロ酸ナトリウム非併用(グルクロン酸抱合を誘導する薬剤以外の薬剤を併用):(1)に従う。

用法・用量に関連する使用上の注意

【1】併用薬剤は次に分類される/グルクロン酸抱合を誘導する薬剤:フェニトイン,カルバマゼピン,フェノバルビタール,プリミドン,リファンピシン,ロピナビル・リトナビル配合剤。本剤のグルクロン酸抱合に対し影響を及ぼさない薬剤:アリピプラゾール,オランザピン,ゾニサミド,ガバペンチン,シメチジン,トピラマート,プレガバリン,リチウム,レベチラセタム,ペランパネル,ラコサミド。グルクロン酸抱合に対する影響が明らかでない薬剤による併用療法では,バルプロ酸ナトリウム併用の用法・用量に従う。【2】皮膚症状により中止した場合は,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合以外は再投与不可。再投与にあたっては,いかなる理由で中止した患者においても,維持量より低い用量から漸増。【3】投与初期(1~2週)に体重換算した1日量が1~2mgの場合,2mg錠を隔日に1錠服用,1mg未満の場合は本剤の服用不可。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.5%),多形紅斑〔発熱,眼充血,顔面の腫脹,口唇・口腔粘膜や陰部のびらん,皮膚や粘膜の水疱,紅斑,咽頭痛,掻痒,全身倦怠感等の異常が認められた場合には直ちに投与中止。[1.2,7.1,8.1参照]〕【11.1.2】薬剤性過敏症症候群〔発疹,発熱等が初期にみられることがあり,更にリンパ節腫脹,顔面浮腫,血液障害(好酸球増多,白血球増加,異型リンパ球の出現)及び臓器障害(肝機能障害等)の種々の全身症状が発現。薬剤性過敏症症候群の徴候又は症状は遅発性に発現する。薬剤性過敏症症候群の徴候が認められた場合には直ちに投与中止。また,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがある。なお,過敏症の初期症状は,発疹を伴わないこともあるので,発疹以外の症状(発熱又はリンパ節腫脹等)の発現にも注意が必要。[1.2参照]〕【11.1.3】再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症【11.1.4】血球貪食症候群〔発熱,発疹,神経症状,脾腫,リンパ節腫脹,血球減少,高フェリチン血症,高トリグリセリド血症,肝機能障害,血液凝固障害等の異常が認められた場合には直ちに投与中止〕【11.1.5】肝炎,肝機能障害及び黄疸(0.1%)【11.1.6】無菌性髄膜炎〔項部硬直,発熱,頭痛,悪心・嘔吐又は意識混濁等の症状を伴う無菌性髄膜炎が発現。本剤の再投与により,さらに重篤な症状を伴う無菌性髄膜炎が投与後すぐに再発したとの報告がある〕

投与期間制限

なし

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