基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時10分

警告

【1.1】重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり,死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しない〔[2.2,2.3,2.5,8.3,9.2,9.3,11.1.2参照]〕【1.2】腎機能障害又は肝機能障害のある者,高齢者に投与する場合には,定期的に腎機能や肝機能を確認するなど慎重に投与する。特に75歳以上の高齢者では,本剤投与の適否を慎重に判断する〔[8.3,9.2,9.3,9.8,11.1.2参照]〕

禁忌

【2.1】心不全・心不全の既往歴〔ピオグリタゾンでは,動物において循環血漿量の増加に伴う代償性の変化と考えられる心重量の増加がみられており,また,臨床的にも心不全を増悪・発症のおそれ。[11.1.1,11.1.3参照]〕【2.2】次に示す者〔メトホルミンによる乳酸アシドーシスを起こしやすい。[1.1,8.3,11.1.2参照]〕:1)乳酸アシドーシスの既往2)重度の腎機能障害(eGFR30mL/min/1.73m2未満)又は透析患者(腹膜透析を含む)〔[9.2.1参照]〕3)心血管系,肺機能に高度の障害(ショック,心不全,心筋梗塞,肺塞栓等)のある者・その他の低酸素血症を伴いやすい状態〔嫌気的解糖の亢進により乳酸産生が増加〕4)脱水症又は脱水状態が懸念される者(下痢,嘔吐等の胃腸障害,経口摂取が困難な者)5)過度のアルコール摂取者〔[10.1参照]〕【2.3】重度の肝機能障害〔肝臓における乳酸の代謝能が低下し,メトホルミンによる乳酸アシドーシスを起こしやすい。また,ピオグリタゾンは主に肝臓で代謝されるため,蓄積するおそれ。[1.1,8.3,9.3.1参照]〕【2.4】重症ケトーシス,糖尿病性昏睡又は前昏睡,1型糖尿病〔輸液,インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となる〕【2.5】重症感染症,手術前後,重篤な外傷〔インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。また,乳酸アシドーシスを起こしやすい。[1.1,8.3,11.1.2参照]〕【2.6】栄養不良状態,飢餓状態,衰弱状態,脳下垂体機能不全,副腎機能不全〔低血糖を起こすおそれ。[11.1.5参照]〕【2.7】本剤(各成分)・ビグアナイド系薬剤に過敏症の既往歴【2.8】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕

併用禁忌

【10.1】アルコール(過度の摂取)〔[2.2,8.3,11.1.2参照]〕〔乳酸アシドーシスを起こすおそれ。本剤投与中は過度のアルコール摂取(飲酒)を避ける/肝臓における乳酸の代謝能が低下。また,脱水状態を来す〕

効能・効果

ピオグリタゾン塩酸塩及びメトホルミン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合の2型糖尿病。

効能・効果に関連する使用上の注意

本剤は2型糖尿病治療の第一選択薬としての使用不可。

用法・用量

1日1回1錠,朝食後経口投与。

用法・用量に関連する使用上の注意

【1】女性はピオグリタゾンとして1日1回15mgから開始が望ましい。【2】中等度の腎機能障害患者:メトホルミン塩酸塩単剤の1日最高量の目安(eGFR45~60mL/分/1.73m2未満は1,500mg,eGFR30~45mL/分/1.73m2未満は750mg)も考慮して本剤の投与量を決定。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】心不全〔心不全が増悪あるいは発症することがある。浮腫,急激な体重増加,心不全症状・徴候(息切れ,動悸,心胸比増大,胸水等)がみられた場合には投与中止。ループ利尿剤を投与。特に心不全発症のおそれのある心疾患の患者には注意。[2.1,8.1,9.1.1参照]〕【11.1.2】乳酸アシドーシス〔血中乳酸値の上昇,乳酸/ピルビン酸比の上昇,血液pHの低下等を示し,予後不良のことが多い。一般的に発現する臨床症状は様々であるが,胃腸症状,倦怠感,筋肉痛,過呼吸等の症状がみられることが多く,これらの症状が現れた場合には直ちに投与中止。必要な検査を行う。なお,乳酸アシドーシスの疑いが大きい場合には,乳酸の測定結果等を待つことなく適切な処置を行う。[1.1,1.2,2.2,2.5,7.2,8.3,9.1.3,9.2,9.3,9.5,9.8,10.1,10.2,13.1参照]〕【11.1.3】浮腫(1%)〔循環血漿量の増加によると考えられる浮腫が発現。浮腫が認められた場合には,減量あるいは中止。これらの処置によっても症状が改善しない場合には,必要に応じてループ利尿剤(フロセミド等)の投与等を考慮。ピオグリタゾンによる浮腫の発現頻度は,糖尿病性網膜症合併例で10.4%(44/422例),糖尿病性神経障害合併例で11.4%(39/342例),糖尿病性腎症合併例で10.6%(30/282例)であり,糖尿病性合併症発症例は非発症例に比べ高い傾向にある。これらの症例にあっては浮腫の発現に特に留意。[2.1,7.1,8.1,9.1.1参照]〕【11.1.4】肝機能障害,黄疸〔AST,ALT,ALP等の著しい上昇を伴う肝機能障害,黄疸が発現。投与中止〕【11.1.5】低血糖(0.5%)〔低血糖症状(初期症状:脱力感,高度の空腹感,発汗等)が認められた場合,本剤あるいは併用している糖尿病用薬を一時的に中止するかあるいは減量するなど慎重に投与。また,本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取。ただし,α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与。[2.6,8.4,8.5,9.1.2,10.2,15.1.2参照]〕【11.1.6】横紋筋融解症〔筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症が発現〕【11.1.7】間質性肺炎〔発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には,速やかに胸部X線,胸部CT,血清マーカー等の検査を実施。異常が認められた場合には投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与〕【11.1.8】胃潰瘍の再燃

投与期間制限

なし

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