イホマイド
Ifomide

剤型一覧

  • 注射用イホマイド1g

製造販売元

塩野義製薬

一般的名称

イホスファミド注射用
英語:ifosfamide

販売名 / 薬価

注射用イホマイド1g  / 2,257.0円

規格単位(薬価が適用される単位)

1g1瓶

基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時10分

警告

<効能共通>【1.1】本剤とペントスタチンを併用しない。外国において類縁薬であるシクロホスファミドとペントスタチンとの併用により,心毒性が発現し死亡した症例が報告されている〔[2.1,10.1参照]〕【1.2】本剤を含むがん化学療法は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本療法が適切と判断される症例についてのみ実施する。適応患者の選択にあたっては,各併用薬剤の電子添文を参照して十分注意する。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与する <小児悪性固形腫瘍>【1.3】小児のがん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用する

禁忌

【2.1】ペントスタチンを投与中〔[1.1,10.1参照]〕【2.2】本剤(成分)に重篤な過敏症の既往歴【2.3】腎又は膀胱に重篤な障害〔腎障害又は出血性膀胱炎を増悪する。[9.1.1,9.2.1,9.2.2参照]〕

併用禁忌

【10.1】ペントスタチン<コホリン>〔[1.1,2.1参照]〕〔骨髄移殖の患者で,類縁薬であるシクロホスファミド投与中にペントスタチンを単回投与したところ,錯乱,呼吸困難,低血圧,肺水腫等が認められ,心毒性により死亡したとの報告。また,動物試験(マウス)においてペントスタチン(臨床用量の10倍相当量)とイホスファミド(LD50前後)又はその類縁薬であるシクロホスファミド(LD50前後)を同時期に単回投与したとき,それぞれを単独投与したときに比べて死亡率の増加が認められた/明らかな機序は不明。本剤は用量依存性の心毒性があり,ペントスタチンは心筋細胞に影響を及ぼすATPの代謝を阻害する。両剤の併用により心毒性が増強する〕

効能・効果

次の疾患の自覚的・他覚的症状の寛解/肺小細胞癌,前立腺癌,子宮頸癌,骨肉腫,再発又は難治性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍,卵巣腫瘍,性腺外腫瘍),悪性リンパ腫。次の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法/悪性骨・軟部腫瘍,小児悪性固形腫瘍(ユーイング肉腫ファミリー腫瘍,横紋筋肉腫,神経芽腫,網膜芽腫,肝芽腫,腎芽腫等)。

用法・用量

肺小細胞癌,前立腺癌,子宮頸癌,骨肉腫成人1コース1日1.5~3g(30~60mg/kg),3~5日間連日点滴静注又は静注。年齢・症状により適宜増減。胚細胞腫瘍確立された標準的な他の抗悪性腫瘍剤との併用療法を行い,成人1コース1日1.2g/m2(体表面積)を5日間連日点滴静注。状態により適宜減量。悪性リンパ腫他の抗悪性腫瘍剤との併用において,1コース1日0.8~3g/m2,3~5日間連日点滴静注。総投与量は1コース10g/m2以下,小児では全治療コース80g/m2以下。年齢・併用薬・状態により適宜減量。悪性骨・軟部腫瘍ドキソルビシン塩酸塩との併用において,成人1コース1日1.5~3g/m2,3~5日間連日点滴静注又は静注。総投与量は1コース10g/m2以下。年齢・状態により適宜減量。単独投与において,成人1コース総投与量14g/m2までを点滴静注又は静注。小児悪性固形腫瘍他の抗悪性腫瘍剤との併用において,1コース1日1.5~3g/m2,3~5日間連日点滴静注。年齢・併用薬・状態により適宜減量。総投与量1コース10g/m2以下,全治療コース80g/m2以下。以上,末梢白血球の回復を待って3~4週間ごとに反復投与(悪性骨・軟部腫瘍の単独投与では末梢白血球の回復を待って反復投与)。

用法・用量に関連する使用上の注意

【1】投与時には泌尿器系障害の防止のために次の処置を行う/成人:投与第1日目は,投与終了直後から2000~3000mLの適当な輸液を投与するとともにメスナを併用(投与中,経口水分摂取困難な場合は,第2日目以降から投与終了の翌日まで同処置)。投与中は必要により輸液1000mLあたり40mLの7%炭酸水素ナトリウム注射液を混和。必要によりD-マンニトール等の利尿剤を投与。小児:投与時1日2000~3000mL/m2の適当な輸液を投与するとともにメスナを併用。成人への処置に準じ尿のアルカリ化を図り,利尿剤を投与。【2】胚細胞腫瘍:確立された標準的な他の抗悪性腫瘍剤との併用療法(VeIP療法<ビンブラスチン硫酸塩,シスプラチンを併用>)では原則として3週間を1クールとし,各クールの1~5日目に本剤投与。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】骨髄抑制(5%以上)〔汎血球減少,貧血,白血球減少,血小板減少,また,出血等が発現。投与間隔の延長,減量,休薬。[8.1,9.1.2参照]〕【11.1.2】出血性膀胱炎,排尿障害(5%以上)〔[7.1,8.1,9.1.1,9.2.2参照]〕【11.1.3】ファンコニー症候群,急性腎障害(0.1%未満)〔[8.1,9.1.1,9.1.5,9.2.2,9.2.3,9.7.2参照]〕【11.1.4】意識障害(0.1%未満),幻覚,錯乱,錐体外路症状(0.1~5%未満)【11.1.5】脳症(0.1%未満)〔意識障害を伴う痙攣発作,せん妄(意識障害,幻覚及び錯乱)が発現〕【11.1.6】間質性肺炎(0.1~5%未満),肺水腫【11.1.7】心筋障害,不整脈〔心不全,心室性期外収縮,心房細動,上室性期外収縮等が発現〕【11.1.8】抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)〔低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が発現。投与中止。水分摂取の制限等を行う〕【11.1.9】急性膵炎〔腹痛,血清アミラーゼ値の上昇等の異常が認められた場合には投与中止〕

投与期間制限

なし

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