基本情報
最終更新日時:2024年5月8日13時26分

警告

<虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全>慢性心不全治療の経験が十分にある医師のもとで使用する

禁忌

【2.1】気管支喘息,気管支痙攣のおそれ〔気管支筋を収縮させることがあるので喘息症状の誘発,悪化を起こすおそれ〕【2.2】糖尿病性ケトアシドーシス,代謝性アシドーシス〔心筋収縮力の抑制が増強されるおそれ〕【2.3】高度の徐脈(著しい洞性徐脈),房室ブロック(II,III度),洞房ブロック〔症状が悪化するおそれ。[9.1.5参照]〕【2.4】心原性ショック〔循環不全症が悪化するおそれ〕【2.5】強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全〔心収縮力抑制作用により,心不全が悪化するおそれ〕【2.6】非代償性の心不全〔心収縮力抑制作用により,心不全が悪化するおそれ〕【2.7】肺高血圧による右心不全〔心拍出量が抑制され症状が悪化するおそれ〕【2.8】未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマ〔[7.1,9.1.8参照]〕【2.9】本剤(成分)に過敏症の既往歴

効能・効果

本態性高血圧症(軽症~中等症)。腎実質性高血圧症。狭心症。次の状態でアンジオテンシン変換酵素阻害薬,利尿薬,ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者/虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全。頻脈性心房細動。

用法・用量

高血圧症1日1回10~20mg,経口投与。狭心症1日1回20mg,経口投与。以上,年齢・症状により適宜増減。慢性心不全1回1.25mg,1日2回食後経口投与から開始。前記用量に忍容性がある場合には,1週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し,忍容性がない場合は減量。用量の増減は必ず段階的に行い,1回1.25mg,2.5mg,5mg,10mgのいずれかとし,1日2回食後経口投与。維持量1回2.5~10mg,1日2回食後経口投与。年齢・症状により開始用量はさらに低用量可。本剤に対する反応性により維持量は適宜増減。頻脈性心房細動1日1回5mg,経口投与から開始。効果不十分な場合,1日1回10mg,1日1回20mgへ段階的に増量。年齢・症状により適宜増減。最大量1日1回20mgまで。

用法・用量に関連する使用上の注意

【1】褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者にはα遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し,常にα遮断剤を併用。【2】慢性心不全を合併する本態性高血圧症,腎実質性高血圧症,狭心症,頻脈性心房細動では,慢性心不全の用法・用量に従う。【3】慢性心不全:中止する場合,原則として段階的に半量ずつ2.5mg又は1.25mg,1日2回まで1~2週間かけて減量し中止。2週間以上休薬した後に再開する場合は,低用量から開始。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】高度な徐脈,ショック,完全房室ブロック,心不全,心停止〔重大な循環器系の副作用が発現。減量又は投与中止。[8.1参照]〕【11.1.2】肝機能障害,黄疸〔AST,ALT,γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸が発現〕【11.1.3】急性腎障害【11.1.4】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)【11.1.5】アナフィラキシー

投与期間制限

なし

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