基本情報
最終更新日時:2024年8月7日14時8分

警告

【1.1】施設の限定:本剤の使用は致死的不整脈治療の十分な経験のある医師に限り,諸検査の実施が可能で,緊急時にも十分に対応できる設備の整った施設でのみ使用する【1.2】患者の限定:他の抗不整脈薬が無効か,又は副作用により使用できない致死的不整脈患者にのみ使用する〔本剤による副作用発現頻度は高く,致死的な副作用(間質性肺炎,肺胞炎,肺線維症,肝障害,甲状腺機能亢進症,甲状腺炎)が発現することも報告されているため。[11.1.1,11.1.3,11.1.4参照]〕【1.3】患者への説明と同意:本剤の使用に当たっては,患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し,可能な限り同意を得てから,入院中に投与を開始する【1.4】副作用に関する注意:本剤を長期間投与した際,本剤の血漿からの消失半減期は19~53日と極めて長く,投与を中止した後も本剤が血漿中及び脂肪に長期間存在するため,副作用発現により投与中止,あるいは減量しても副作用はすぐには消失しない場合があるので注意する【1.5】相互作用に関する注意:本剤は種々の薬剤との相互作用が報告されており,これらの薬剤を併用する場合,また本剤中止後に使用する場合にも注意する〔[10.参照]〕

禁忌

【2.1】重篤な洞不全症候群〔洞機能抑制作用により,洞不全症候群を増悪させるおそれ〕【2.2】2度以上の房室ブロック〔刺激伝導抑制作用により,房室ブロックを増悪させるおそれ〕【2.3】本剤(成分)・ヨウ素に過敏症の既往歴【2.4】リトナビル,ニルマトレルビル・リトナビル,ネルフィナビルメシル酸塩,モキシフロキサシン塩酸塩,ラスクフロキサシン塩酸塩(注射剤),バルデナフィル塩酸塩水和物,シルデナフィルクエン酸塩(勃起不全を効能又は効果とするもの),トレミフェンクエン酸塩,フィンゴリモド塩酸塩,シポニモド フマル酸又はエリグルスタット酒石酸塩を投与中〔[10.1参照]〕

併用禁忌

【10.1】1)リトナビル<ノービア>,ニルマトレルビル・リトナビル<パキロビッド>〔[2.4参照]〕〔重篤な副作用(不整脈等)を起こすおそれ/併用薬のCYP3A4に対する競合的阻害作用により,本剤の血中濃度が大幅に上昇〕2)ネルフィナビルメシル酸塩<ビラセプト>〔[2.4参照]〕〔重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(QT延長,Torsade de pointes等の不整脈や持続的な鎮静)を起こすおそれ/併用薬のCYP3A4に対する競合的阻害作用により,本剤の血中濃度が大幅に上昇〕3)モキシフロキサシン塩酸塩<アベロックス>,ラスクフロキサシン塩酸塩(注射剤)<ラスビック点滴静注>〔[2.4参照]〕〔QT延長,心室性不整脈を起こすおそれ/QT延長作用が相加的に増加〕4)バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>,シルデナフィルクエン酸塩(勃起不全を効能又は効果とするもの)<バイアグラ>〔[2.4参照]〕〔QT延長を起こすおそれ/QT延長作用が相加的に増加〕5)トレミフェンクエン酸塩<フェアストン>〔[2.4参照]〕〔QT延長を増強し,心室性頻拍(Torsade de pointesを含む)等を起こすおそれ/QT延長作用が相加的に増加〕6)フィンゴリモド塩酸塩<イムセラ,ジレニア>〔[2.4参照]〕〔Torsade de pointes等の重篤な不整脈を起こすおそれ/併用薬の投与により心拍数が低下するため,併用により不整脈を増強〕7)シポニモド フマル酸<メーゼント>〔[2.4参照]〕〔Torsade de pointes等の重篤な不整脈を起こすおそれ/併用薬の投与により心拍数が低下するため,併用により不整脈を増強〕8)エリグルスタット酒石酸塩<サデルガ>〔[2.4参照]〕〔QT延長等を生じるおそれ/QT延長作用が増強。本剤のCYP2D6及びCYP3A阻害作用によりエリグルスタット酒石酸塩の代謝が阻害〕

効能・効果

生命に危険のある次の再発性不整脈で他の抗不整脈薬が無効又は使用できない場合/心室細動,心室性頻拍,心不全(低心機能)又は肥大型心筋症に伴う心房細動。

用法・用量

導入期1日400mg,1~2回分割,1~2週間経口投与。維持期1日200mg,1~2回分割経口投与。以上,年齢・症状により適宜増減。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】間質性肺炎(1%),肺線維症(1%),肺胞炎〔致死的な場合もある。胸部レントゲン検査や胸部CT検査にて異常陰影が出現した場合,また咳,呼吸困難及び捻髪音等が認められた場合には上記副作用を疑い投与中止。必要に応じてステロイド療法等を行う。[1.2,8.2.1参照]〕【11.1.2】既存の不整脈の重度の悪化(3.9%),Torsade de pointes,心不全(1.9%),徐脈(2.9%),心停止,完全房室ブロック,血圧低下(1%)〔既存の不整脈を重度に悪化させることがあるほか,Torsade de pointes,心不全,徐脈,徐脈からの心停止,完全房室ブロック及び血圧低下が発現。[8.2.2参照]〕【11.1.3】劇症肝炎,肝硬変,肝障害〔致死的な場合も報告。[1.2,8.2.3参照]〕【11.1.4】甲状腺機能亢進症,甲状腺炎,甲状腺機能低下症(1%)〔甲状腺機能亢進症及び甲状腺炎においては致死的な場合も報告。甲状腺機能検査を行い,異常が認められた場合には投与中止。これらの副作用は本剤投与中だけでなく,投与中止後数ヵ月においても現れることがあるため,本剤投与中だけでなく投与中止後数ヵ月においても,甲状腺機能検査を行う。[1.2,8.2.5参照]〕【11.1.5】抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)〔低浸透圧血症を伴う低ナトリウム血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,痙攣,意識障害等の症状が現れた場合には投与中止。水分摂取の制限等を行う〕【11.1.6】肺胞出血【11.1.7】急性呼吸窮迫症候群〔本剤投与中の患者の心臓,心臓以外の手術後に発現〕【11.1.8】無顆粒球症,白血球減少(1%)

投与期間制限

なし

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