基本情報
最終更新日時:2023年7月18日12時9分

警告

<効能共通>【1.1】本剤はヒトにおいて催奇形性(サリドマイド胎芽病:無肢症,海豹肢症,奇肢症等の四肢奇形,心臓疾患,消化器系の閉塞等の内臓障害等)が確認されており,妊娠期間中の投与は重篤な胎児奇形又は流産・死産を起こす可能性があるため,妊婦又は妊娠している可能性のある女性には決して投与しない〔[2.1,9.5参照]〕【1.2】本剤の胎児への曝露を避けるため,本剤の使用については,安全管理手順が定められているので,関係企業,医師,薬剤師等の医療関係者,患者やその家族等の全ての関係者が本手順を遵守する〔[2.2,9.5参照]〕【1.3】妊娠する可能性のある女性には,投与開始前に妊娠検査を行い,陰性であることを確認したうえで投与を開始する。また,投与開始予定4週間前から投与終了4週間後まで,性交渉を行う場合はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底(男性は必ずコンドームを着用)させ,避妊を遵守していることを十分に確認するとともに定期的に妊娠検査を行う。本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には,直ちに投与を中止し,医師等に連絡するよう患者を指導する〔[9.4.1,9.5参照]〕【1.4】本剤は精液中へ移行することから,男性には,投与開始から投与終了4週間後まで,性交渉を行う場合は極めて有効な避妊法の実施を徹底(男性は必ずコンドームを着用)させ,避妊を遵守していることを十分に確認する。また,この期間中は妊婦との性交渉を行わせない〔[9.4.2,16.3参照]〕【1.5】本剤の投与は,緊急時に十分対応できる医療施設において,十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本剤の投与が適切と判断される患者のみに行う。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族等に有効性及び危険性(胎児への曝露の危険性を含む)を十分に説明し,文書で同意を得てから投与を開始する【1.6】深部静脈血栓症及び肺塞栓症を引き起こすおそれがあるので,観察を十分に行いながら慎重に投与する。異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行う〔[9.1.1,11.1.2参照]〕 <らい性結節性紅斑>【1.7】ハンセン病の診断及び治療に関する十分な知識を有する医師のもとで,本剤を使用する <クロウ・深瀬(POEMS)症候群>【1.8】本剤の投与により重篤な不整脈等を引き起こすおそれがあるので,本剤の投与開始時及び投与後は定期的な心電図検査又は心電図モニタリングを実施し,循環器を専門とする医師との連携のもと使用する。特に,本剤の投与開始時及び増量後の一定期間は,重篤な不整脈等への適切な処置が行える入院管理下で投与する。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族等に重篤な不整脈等の発現リスクを十分に説明し,文書で同意を得てから投与を開始する〔[7.4,8.9,9.1.3,11.1.14参照]〕

禁忌

【2.1】妊婦・妊娠の可能性〔[1.1,9.5参照]〕【2.2】安全管理手順を遵守できない者〔[1.2,9.5参照]〕【2.3】本剤(成分)に過敏症の既往歴

効能・効果

再発又は難治性の多発性骨髄腫。らい性結節性紅斑。クロウ・深瀬(POEMS)症候群。

用法・用量

多発性骨髄腫1日1回100mg,就寝前経口投与。状態により適宜増減。らい性結節性紅斑1日1回50~100mgより開始,就寝前経口投与。症状が緩和するまで必要に応じ漸増。症状の改善に伴い漸減し,より低い維持量でコントロールする。以上,1日400mgまで。クロウ・深瀬(POEMS)症候群1回100mgを隔日投与から開始,1週間以上の間隔をあけて1日1回200mgまで漸増。いずれも就寝前経口投与。状態により適宜増減。1日300mgまで。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】催奇形性(サリドマイド胎芽病)〔妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しない。[9.5参照]〕【11.1.2】深部静脈血栓症,肺塞栓症〔[1.6,9.1.1参照]〕【11.1.3】脳梗塞(POEMS:8.6%)【11.1.4】末梢神経障害(MM:37.8%,POEMS:17.1%)〔不可逆性の末梢神経障害が発現。手足のしびれ,うずき,痛み,灼熱感等の症状が認められた場合には投与中止〕【11.1.5】骨髄機能抑制(MM:67.6%,POEMS:17.1%)〔好中球減少,白血球減少,赤血球減少(貧血),血小板減少等が発現。[8.4参照]〕【11.1.6】感染症(MM:5.4%,POEMS:14.3%)〔肺炎等の重篤な感染症が発現〕【11.1.7】間質性肺炎(POEMS:5.7%)〔異常が認められた場合には,胸部X線,胸部CT等の検査を実施。間質性肺炎が疑われた場合には投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与。[8.6参照]〕【11.1.8】消化管穿孔(MM:2.7%),腸閉塞(POEMS:2.9%),イレウス(POEMS:2.9%)〔致死的な消化管穿孔が発現〕【11.1.9】虚血性心疾患(MM:2.7%,POEMS:2.9%),冠攣縮(POEMS:2.9%)【11.1.10】皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)〔発熱,紅斑,掻痒感,眼充血,口内炎等の異常が認められた場合には投与中止〕【11.1.11】嗜眠状態,傾眠(MM:54.1%,POEMS:17.1%),鎮静【11.1.12】痙攣〔間代性痙攣,緊張性痙攣等の発作が発現〕【11.1.13】起立性低血圧〔めまい等の症状が認められた場合には減量,休薬又は投与中止〕【11.1.14】不整脈(MM:21.6%,POEMS:51.4%),心不全(POEMS:2.9%)〔心停止,洞停止,失神,徐脈(洞性徐脈)等の不整脈,心不全(うっ血性心不全)等が発現。[1.8,7.4,8.9,9.1.3参照]〕【11.1.15】甲状腺機能低下症〔[8.5参照]〕【11.1.16】腫瘍崩壊症候群〔異常が認められた場合には投与中止。適切な処置(生理食塩液,高尿酸血症治療剤等の投与,透析等)を行う。[8.7参照]〕【11.1.17】肝機能障害(MM:13.5%,POEMS:5.7%)〔AST,ALT,ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害が発現〕 発現頻度はMM:再発又は難治性の多発性骨髄腫,ENL:らい性結節性紅斑,POEMS:クロウ・深瀬(POEMS)症候群を表す

投与期間制限

なし

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