基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時10分

警告

<効能共通>【1.1】従来のドキソルビシン塩酸塩製剤の代替として本剤を投与しない〔[8.1参照]〕【1.2】本剤の投与は,緊急時に十分対応できる医療施設において,本剤投与が適切と判断される症例についてのみ実施する【1.3】ドキソルビシン塩酸塩が有する心毒性に注意する。ドキソルビシン塩酸塩の総投与量が500mg/m2を超えると,心筋障害によるうっ血性心不全が生じる可能性がある。ドキソルビシン塩酸塩の総投与量については,他のアントラサイクリン系薬剤や関連化合物による前治療又は併用を考慮する。また,縦隔に放射線療法を受けた者又はシクロホスファミドなどの心毒性のある薬剤を併用している者では,より低い総投与量(400mg/m2)で心毒性が発現する可能性があるので注意する。本剤投与開始前,及び本剤投与中は頻回に心機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には投与を中止する〔[8.2,9.1.1,11.1.1参照]〕【1.4】心血管系疾患又はその既往歴のある者には,治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与する〔[9.1.1,11.1.1参照]〕【1.5】重度の骨髄抑制が生じることがあるため,頻回に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察する〔[8.3,9.1.2,11.1.2参照]〕【1.6】ほてり,潮紅,呼吸困難,胸部不快感,熱感,悪心,息切れ,胸部及び咽喉の絞扼感,低血圧等を含む急性のinfusion reactionが認められている。これらの症状は,多くの者で投与中止又は終了後,数時間から1日で軽快し,また,投与速度の減速により軽快することもある。一部の者では,重篤で致死的なアレルギー様又はアナフィラキシー様のinfusion reactionが報告されている。緊急時に十分な対応のできるよう治療薬と救急装置を準備した上で投与を開始し,infusion reaction発現の危険性を最小限にするため投与速度は1mg/分を超えない。このようなinfusion reactionが生じた場合は投与を中止するなど適切な処置を行う〔[8.4,11.1.3参照]〕 <がん化学療法後に増悪した卵巣癌>【1.7】本剤の卵巣癌患者への投与は,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施すること。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族に本剤の臨床試験成績等を踏まえて,有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与する〔[17.1.1,17.1.2参照]〕

禁忌

従来のドキソルビシン塩酸塩製剤又は本剤(成分)に過敏症の既往歴

効能・効果

がん化学療法後に増悪した卵巣癌。エイズ関連カポジ肉腫。

用法・用量

卵巣癌1日1回50mg/m2,1mg/分の速度で静注。その後4週間休薬。カポジ肉腫1日1回20mg/m2,1mg/分の速度で静注。その後2~3週間休薬。以上,各々を1コースとして繰り返す。状態により適宜減量。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】心筋障害〔心筋症,うっ血性心不全が発現。[1.3,1.4,8.2,9.1.1参照]〕【11.1.2】骨髄抑制〔白血球数減少(93.2%),好中球数減少(93.2%),血小板数減少(60.8%),貧血(ヘモグロビン減少(85.1%),赤血球数減少(75.7%))が発現。また,骨髄抑制が生じた結果,感染症,発熱性好中球減少症又は出血が起こることがある。[1.5,7.2,7.4,8.3,9.1.2参照]〕【11.1.3】Infusion reaction(18.9%)〔Infusion reactionのうち重篤で致死的なアレルギー様又はアナフィラキシー様の症状が発現。[1.6,8.4参照]〕【11.1.4】手足症候群(78.4%)〔腫脹,疼痛,紅斑,手足の皮膚の落屑を特徴とする手掌・足底の皮疹が発現。[7.2,7.4参照]〕【11.1.5】口内炎(77.0%)〔[7.2,7.4参照]〕【11.1.6】肝機能障害〔[7.2,7.4,8.5参照]〕【11.1.7】間質性肺疾患(1.4%)〔間質性肺疾患,肺臓炎(1.4%)が発現〕【11.1.8】肺塞栓症〔致死的な肺塞栓症がまれに報告〕【11.1.9】深部静脈血栓症(1.4%)

投与期間制限

なし

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