基本情報
最終更新日時:2024年5月8日13時27分

警告

【1.1】本剤を含むがん化学療法は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本療法が適切と判断される症例についてのみ実施する。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与する【1.2】本剤投与後数分以内の発疹,掻痒,気管支痙攣,呼吸困難,血圧低下等を伴うショック,アナフィラキシーが報告されているので,患者の状態を十分に観察し,過敏症状(気管支痙攣,呼吸困難,血圧低下等)が認められた場合には,本剤の投与を直ちに中止し適切な処置を行う。また,回復後は本剤を再投与しない〔[8.4,11.1.2参照]〕【1.3】本剤はレボホリナート及びフルオロウラシルの静脈内持続投与法等との併用の場合に有用性が認められており,用法及び用量を遵守する。また,本併用療法において致死的な転帰に至る重篤な副作用が現れることがあるので,患者の状態を十分観察し,異常が認められた場合には,速やかに適切な処置を行う

禁忌

【2.1】機能障害を伴う重度の感覚異常又は知覚不全〔[8.1,9.1.2,11.1.1参照]〕【2.2】本剤(成分)・他の白金を含む薬剤に過敏症の既往歴【2.3】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕

効能・効果

治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌。結腸癌における術後補助療法。治癒切除不能な膵癌。胃癌。小腸癌。

用法・用量

結腸・直腸癌,結腸癌における術後補助療法及び胃癌にはA法又はB法,膵癌及び小腸癌にはA法を使用。A法他の抗悪性腫瘍剤と併用。1日1回85mg/m2,2時間で点滴静注し,少なくとも13日間休薬。B法他の抗悪性腫瘍剤と併用。1日1回130mg/m2,2時間で点滴静注し,少なくとも20日間休薬。以上,各々1サイクルとして繰り返す。状態により適宜減量。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】末梢神経症状(96.6%)〔手,足や口唇周囲部の感覚異常又は知覚不全が本剤の投与直後からほとんど全例に発現。また,咽頭喉頭の絞扼感(咽頭喉頭感覚異常(6.3%))が発現。末梢神経症状の悪化や回復遅延が認められると,手,足等がしびれて文字を書きにくい,ボタンをかけにくい,飲み込みにくい,歩きにくい等の感覚性の機能障害が現れることがある。感覚性の機能障害が現れた場合には減量,休薬,投与中止。感覚性の機能障害が外国では累積投与量850mg/m2で10%,1,020mg/m2で20%に認められたと報告。[2.1,8.1,9.1.2参照]〕【11.1.2】ショック,アナフィラキシー〔発疹,掻痒,気管支痙攣,呼吸困難,血圧低下等を伴うショック,アナフィラキシーが発現。過敏症状(気管支痙攣,呼吸困難,血圧低下等)が認められた場合には直ちに投与中止。[1.2,8.4参照]〕【11.1.3】間質性肺炎(0.6%),肺線維症〔発熱,咳嗽,呼吸困難等の臨床症状を十分に観察。異常が認められた場合には投与中止。胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤を投与〕【11.1.4】骨髄機能抑制〔汎血球減少,血小板減少(51.4%),白血球減少(44%),好中球減少(59.4%),発熱性好中球減少症(4.6%),貧血(32.6%)が発現。[8.2,9.1.1,9.1.4参照]〕【11.1.5】溶血性尿毒症症候群〔血小板減少,溶血性貧血,腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群が発現。[8.2参照]〕【11.1.6】薬剤誘発性血小板減少症〔免疫学的機序を介した血小板減少症(0.6%)が発現。[8.6参照]〕【11.1.7】溶血性貧血〔免疫学的機序を介したクームス試験陽性の溶血性貧血が発現。[8.7参照]〕【11.1.8】視野欠損(0.6%),視野障害,視神経炎,視力低下等の視覚障害【11.1.9】血栓塞栓症(3.4%)【11.1.10】心室性不整脈,心筋梗塞〔[9.1.3,15.2.2参照]〕【11.1.11】肝静脈閉塞症(VOD)〔肝静脈閉塞症等の肝障害による門脈圧亢進,食道胃静脈瘤,脾腫,血小板減少症の発症に注意〕【11.1.12】急性腎障害〔間質性腎炎,尿細管壊死等により,急性腎障害等の重篤な腎障害が発現。腎機能検査値(BUN,血清クレアチニン値等)に異常が認められた場合には投与中止〕【11.1.13】白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)〔歩行時のふらつき,舌のもつれ,痙攣,頭痛,錯乱,視覚障害等が認められた場合には投与中止〕【11.1.14】高アンモニア血症〔血症意識障害を伴う高アンモニア血症が発現〕【11.1.15】横紋筋融解症〔筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与中止。また,横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意〕【11.1.16】難聴〔難聴,耳鳴(0.6%)等が発現〕【11.1.17】感染症〔肺炎(0.6%),敗血症(1.1%)等の感染症が発現。[8.3,9.1.4参照]〕【11.1.18】肝機能障害〔AST上昇(38.9%),ALT上昇(32.6%),ビリルビン上昇(6.3%)等を伴う肝機能障害が発現〕

投与期間制限

なし

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