基本情報
最終更新日時:2024年5月8日13時29分

警告

<効能共通>【1.1】本剤はヒトにおいて催奇形性が報告されているので,妊娠する可能性のある女性に投与する際は,投与開始前に妊娠検査を行い,陰性であることを確認した上で投与を開始する。また,本剤投与前から投与中止後6週間は,信頼できる確実な避妊法の実施を徹底させるとともに,問診,妊娠検査を行うなどにより,妊娠していないことを定期的に確認する〔[9.4,9.5参照]〕 <臓器移植及び造血幹細胞移植>【1.2】本剤の投与は免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行う <ループス腎炎>【1.3】本剤の投与はループス腎炎の治療に十分精通している医師のもとで行う [公知申請により追記予定]全身性強皮症に伴う間質性肺疾患:緊急時に十分対応できる医療施設において,本剤についての十分な知識と全身性強皮症に伴う間質性肺疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで使用する(令和6年2月5日より保険適用)

禁忌

【2.1】本剤(成分)に過敏症の既往歴【2.2】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕【2.3】本剤投与中は生ワクチンを接種しない〔[10.1参照]〕

併用禁忌

【10.1】生ワクチン(乾燥弱毒生麻疹ワクチン,乾燥弱毒生風疹ワクチン,経口生ポリオワクチン等)〔[2.3参照]〕〔類薬による免疫抑制下で,生ワクチン接種により発症の報告/免疫抑制作用により発症の可能性が増加〕

効能・効果

腎移植後の難治性拒絶反応の治療(既存の治療薬が無効又は副作用等のため投与できず,難治性拒絶反応と診断された場合)。次の臓器移植における拒絶反応の抑制/腎移植,心移植,肝移植,肺移植,膵移植。ループス腎炎。造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制。[公知申請により追記予定]全身性強皮症に伴う間質性肺疾患。(令和6年2月5日より保険適用)

用法・用量

腎移植後の難治性拒絶反応の治療成人1回1,500mg,1日2回12時間ごとに食後経口投与。年齢・症状により適宜増減。腎移植における拒絶反応の抑制成人1回1,000mg,小児1回300~600mg/m2,1日2回12時間ごとに食後経口投与。成人1日3,000mgまで,小児1日2,000mgまで。年齢・症状により適宜増減。心・肝・肺・膵移植における拒絶反応の抑制成人1回500~1,500mg,1日2回12時間ごとに食後経口投与。最適治療効果を得るため用量の注意深い増減が必要。ループス腎炎成人1回250~1,000mg,小児1回150~600mg/m2,1日2回12時間ごとに食後経口投与。成人1日3,000mgまで,小児1日2,000mgまで。年齢・症状により適宜増減。造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制成人1回250~1,500mg,小児1回300~600mg/m2,1日2回12時間ごとに食後経口投与。成人は1日3,000mgまでとし,1日3回食後経口投与も可。小児は1日2,000mgまで。年齢・症状により適宜増減。全身性強皮症に伴う間質性肺疾患成人1回250~1,000mg,1日2回12時間ごとに食後経口投与。1日3,000mgまで。年齢・症状により適宜増減。

用法・用量に関連する使用上の注意

【1】重度の慢性腎不全患者(GFR25mL/分/1.73m2未満)の1回量は1,000mgまで。【2】ループス腎炎:投与開始時は原則として副腎皮質ステロイドと併用。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】感染症〔免疫抑制療法は,二次的感染症に対し感受性を高め,日和見感染を起こす可能性がある。サイトメガロウイルス感染症,非定型抗酸菌感染症,アスペルギルス感染症,カンジダ感染症,ムコール感染症,ニューモシスティス感染症,パルボウイルス感染症,ノカルジア感染症,黄色ブドウ球菌感染症,リステリア感染症,結核等が発現。また,肺炎,敗血症,感染性心内膜炎,帯状疱疹,単純疱疹,上気道感染,気管支炎,感冒,髄膜炎,創感染,腹膜炎,食道炎,腸炎,胆管炎,膿瘍が発現。また,B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化が発現。減量・休薬,抗生物質,抗ウイルス剤を投与。[8.1,8.2.1,9.1.3参照]〕【11.1.2】進行性多巣性白質脳症(PML)〔本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し,意識障害,認知障害,麻痺症状(片麻痺,四肢麻痺),言語障害等の症状が現れた場合は,MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに投与中止。[8.1,8.2.1参照]〕【11.1.3】BKウイルス腎症〔[8.1,8.2.1参照]〕【11.1.4】血液障害〔汎血球減少(1.4%),好中球減少(0.6%),無顆粒球症,白血球減少(12%),血小板減少(1.7%),貧血(5.8%),赤芽球癆(0.1%)が発現。[8.2.1,8.3参照]〕【11.1.5】悪性リンパ腫(0.2%),リンパ増殖性疾患,悪性腫瘍(特に皮膚)(以上0.7%)〔他の免疫抑制剤と併用する場合に,過度の免疫抑制により発現の可能性が高まることがある。[8.1,8.2.2参照]〕【11.1.6】消化管障害〔消化管潰瘍(1.1%),消化管出血(0.3%),消化管穿孔(0.1%),イレウス(0.4%)が発現〕【11.1.7】重度の下痢〔脱水症状に至った症例も報告。止瀉薬の投与,補液等の処置を行う。[8.2.1参照]〕【11.1.8】アシドーシス,低酸素症,糖尿病(0.5%),脱水症(0.2%)【11.1.9】血栓症(0.2%)〔脳梗塞,網膜静脈血栓症,動脈血栓症が発現〕【11.1.10】重度の腎障害〔腎不全,腎尿細管壊死,水腎症,腎機能障害が発現。[8.5参照]〕【11.1.11】心障害〔心不全(0.3%),狭心症(0.1%),心停止,不整脈(期外収縮,心房細動,心房粗動,上室性・心室性頻脈等)(0.1%),肺高血圧症,心嚢液貯留が発現。[8.6参照]〕【11.1.12】肝機能障害(1.8%),黄疸(0.2%)〔AST,ALT,γ-GTP,ALP,ビリルビン,LDHの上昇,黄疸が発現〕【11.1.13】肺水腫(0.1%),無呼吸,気胸(0.1%)【11.1.14】痙攣(0.3%),錯乱,幻覚,精神病〔異常が認められた場合には,神経学的検査やCT,MRIによる画像診断を行う〕【11.1.15】アレルギー反応,難聴(0.1%)

投与期間制限

なし

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