基本情報
最終更新日時:2024年4月5日18時10分

警告

【1.1】心移植,腎移植,肝移植における本剤の投与は,免疫抑制療法及び心移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行う

禁忌

【2.1】本剤(成分)・シロリムス・シロリムス誘導体に過敏症の既往歴【2.2】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕【2.3】生ワクチンを接種しない〔[10.1参照]〕

併用禁忌

【10.1】生ワクチン(乾燥弱毒生麻しんワクチン,乾燥弱毒生風しんワクチン,経口生ポリオワクチン,乾燥BCG等)〔[2.3参照]〕〔免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症するおそれ/免疫抑制下で生ワクチンを接種すると増殖し,病原性を表すおそれ〕

効能・効果

次の臓器移植における拒絶反応の抑制/心移植,腎移植,肝移植。

用法・用量

心移植1日1.5mg,2回分割経口投与。開始量は1日3mgまで可。腎移植1日1.5mg,2回分割経口投与。肝移植1日2mg,2回分割経口投与。原則,投与開始は移植後4週以降とする。以上,状態・トラフ濃度により適宜増減。

用法・用量に関連する使用上の注意

【1】カルシニューリン阻害薬(心移植・腎移植:シクロスポリンのマイクロエマルジョン製剤又はタクロリムスのいずれか1剤。肝移植:通常タクロリムスとし,シクロスポリンのマイクロエマルジョン製剤を用いる場合は慎重に投与)及び副腎皮質ホルモン剤と併用。【2】軽度又は中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスA又はB)を有する患者が次の2項目以上に該当する場合には通常量の約半量に減量/ビリルビン>2mg/dL,アルブミン<3.5g/dL,プロトロンビン時間>1.3INR(4秒を超える延長)。【3】併用するシクロスポリン又はタクロリムスを減量する前に本剤の定常状態の血中トラフ濃度(C0)が3ng/mL以上であることを確認。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】腎障害(10.6%)〔腎尿細管壊死等の腎障害が発現[7.6,8.5,9.2参照]。蛋白尿が認められることがあり,本剤の血中濃度の上昇がリスクとして考えられている〕【11.1.2】感染症(23.1%)〔細菌,真菌あるいはウイルスによる重篤な感染症(肺炎,敗血症,尿路感染症,単純疱疹,帯状疱疹,腎盂腎炎等)を併発。また,免疫抑制剤を投与されたB型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者において,B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化が発現。強力な免疫抑制下では急激に重症化することがある。[9.1.1,9.1.2参照]〕【11.1.3】移植腎血栓症(腎移植患者での頻度:0.4%)〔腎移植患者において,腎の動脈及び静脈の血栓症のリスク増加により,多くは移植後30日以内に移植腎廃絶に至ったとの報告。腎血流量の低下,尿量減少等異常が認められた場合には適切な処置を行う〕【11.1.4】肝動脈血栓症(肝移植患者での頻度:0.2%)〔本剤の類薬(シロリムス)の肝移植患者を対象とした海外臨床試験において,肝動脈血栓症の発現頻度がシロリムスを投与しなかった対照群に比べて高く,その多くは移植後30日以内に発現し,移植肝廃絶や死亡に至った例も報告〕【11.1.5】悪性腫瘍(1.8%)〔悪性リンパ腫,リンパ増殖性疾患,悪性腫瘍(特に皮膚)が発現〕【11.1.6】創傷治癒不良(1.3%)〔創傷治癒不良や創傷治癒不良による創傷感染(1%),瘢痕ヘルニア(0.7%),創離開(0.6%)等の合併症が発現〕【11.1.7】汎血球減少(1%),白血球減少(8.6%),貧血(6.3%),血小板減少(5.8%),好中球減少(0.9%)〔血小板減少が生じた結果,消化管出血等の出血に至った症例も報告。[8.6参照]〕【11.1.8】進行性多巣性白質脳症(PML)〔本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し,意識障害,認知障害,麻痺症状(片麻痺,四肢麻痺),言語障害等の症状が現れた場合は,MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに,投与中止〕【11.1.9】BKウイルス腎症(0.1%未満)【11.1.10】血栓性微小血管障害(0.7%)〔溶血性尿毒症症候群(HUS:血小板減少,溶血性貧血,腎不全を主徴とする),血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)様症状(血小板減少,微小血管性溶血性貧血,腎機能障害,精神症状を主徴とする)等の血栓性微小血管障害が発現〕【11.1.11】間質性肺疾患(間質性肺炎,肺臓炎)(0.6%)〔死亡に至った例も報告〕【11.1.12】肺胞蛋白症(0.1%未満)【11.1.13】心嚢液貯留(心移植患者での頻度:9.9%)〔特に心移植患者において,心嚢液貯留が発現。[8.7参照]〕【11.1.14】高血糖(1%),糖尿病の発症(2.1%)又は増悪〔[8.8参照]〕【11.1.15】肺塞栓症(0.1%未満),深部静脈血栓症(0.2%)【11.1.16】急性呼吸窮迫症候群〔急速に進行する呼吸困難,低酸素症,両側性びまん性肺浸潤影等の胸部X線異常等が認められた場合には投与中止〕

投与期間制限

なし

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