血清又は血漿中の抗HIV-1抗体及び抗HIV-2抗体の検出
(1) 定性法
1) マイクロピペットまたはドロッパーを用いて、血清希釈用液をマイクロプレートの第1穴に75μL(3滴)、第2穴および第3穴に25μL(1滴)ずつ分注します。
2) マイクロピペットを用いて検体を25μLとり、第1穴に入れます(血清希釈用液が75μL入っている表層に注入します)。
3) マイクロピペットまたはダイリューターを用い、第1穴から第3穴まで2n希釈を行います。
4) 添付のスポイトを用いて、対照粒子を第2穴に1滴(25μL)、感作粒子を第3穴に1滴(25μL)ずつ滴下します。
5) プレートミキサーなどを用いて、マイクロプレートの内容物が飛び散らない程度の強さで約30秒間混合します。マイクロプレートにふたをして室内温度(15~30℃)に水平に静置し、2時間後に判定します。なお、翌日まで静置して判定しても差し支えありません。
(2) 抗体価の確認
定性法で陽性と判定された検体については、以下の方法による抗体価の確認を行ってください。
1) マイクロピペットまたはドロッパーを用いて血清希釈用液をマイクロプレートの第1穴に75μL(3滴)、第2穴から最終穴まで25μL(1滴)ずつ分注します。
2) マイクロピペットを用いて検体を25μLとり、第1穴に入れます(血清希釈用液が75μL入っている表層に注入します)。
3) マイクロピペットまたはダイリューターを用い、第1穴から最終穴まで2n希釈を行います。
4) 添付のスポイトを用いて、対照粒子を第2穴に1滴(25μL)、感作粒子を第3穴以降最終穴まで1滴(25μL)ずつ滴下します。
5) プレートミキサーなどを用いて、マイクロプレートの内容物が飛び散らない程度の強さで約30秒間混合します。マイクロプレートにふたをして室内温度(15~30℃)に水平に静置し、2時間後に判定します。なお、翌日まで静置して判定しても差し支えありません。
(3) 対照試験
キットごとに対照用陽性血清を検体と同様の操作で試験します。対照用陽性血清は、抗体価1:128(最終希釈倍数)となるように調製してあります。
1. 取扱い上(危険防止)の注意
(1) 検体はHIV、HBV、HCVなどの感染の恐れがあるものとして取扱ってください。
(2) 検査にあたっては感染の危険を避けるため使い捨て手袋を着用し、また口によるピペッティングを行わないでください。
(3) 試薬が誤って目や口に入った場合は、水で十分に洗い流すなどの応急処置を行い、必要があれば、医師の手当などを受けてください。
2. 使用上の注意
(1) 本試薬の使用に際して機器を用いる場合は、その添付文書および取扱説明書に従って使用してください。
(2) 外箱および容器の表示をご確認の上、使用期限を過ぎた試薬は使用しないでください。
(3) 試薬は保存条件を守って使用してください。特に凍結しないように注意してください。
(4) キット内の試薬は正確な反応が得られるように組み合わせてありますので、製造番号の異なる試薬を組み合わせて使用しないでください。
(5) 本試薬は富士レビオ社製FASTECマイクロプレートUを基準に調製してあります。
(6) キット内の凍結乾燥品は原則として調製当日限りの使用ですが、2~10℃に保存した場合、14日間安定です。ただし、念のため検査前に対照試験を行ってください。なお、調製後の感作粒子および対照粒子を保存する場合は、異物が混入しないよう十分に注意し、シ-リングフィルムなどで封をしてください。
3. 廃棄上の注意
(1) 本試薬は保存剤として以下のとおりアジ化ナトリウムを含有しています。廃棄する際は爆発性の金属アジドが生成されないように多量の水とともに流してください。
溶解用液 0.10%
血清希釈用液 0.10%
感作粒子 0.12%(調製時)
対照粒子 0.12%(調製時)
対照用陽性血清 0.10%
(2) 試薬および容器などを廃棄する場合は、各自治体などの廃棄物に関する規定に従って、医療廃棄物または産業廃棄物など区別して処理してください。
(3) 廃液の廃棄にあたっては、水質汚濁防止法などの規制に従って処理してください。
(4) *使用した器具(ピペット、試験管など)、廃液およびサンプリングチップなどは、次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度1,000ppm、1時間以上浸漬)、グルタールアルデヒド(2%、1時間以上浸漬)などによる消毒処理あるいは、オートクレーブ(121℃、20分以上)による滅菌処理を行ってください。
(5) 検体、廃液などが飛散した場合には次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度1,000ppm)、グルタールアルデヒド(2%)などによるふき取りを行ってください。
(6) *消毒処理に使用する次亜塩素酸ナトリウム溶液、グルタールアルデヒド溶液が、皮膚についたり、目に入らないように注意してください。
なし