基本情報
最終更新日時:2024年12月10日11時37分

禁忌

【2.1】昏睡状態〔昏睡状態を悪化させるおそれ〕【2.2】バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下〔中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる〕【2.3】重症の心不全〔症状を悪化させるおそれ〕【2.4】パーキンソン病又はレビー小体型認知症〔錐体外路症状が悪化するおそれ〕【2.5】アドレナリンを投与中(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療,又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)〔[10.1参照]〕【2.6】フェノチアジン系化合物・その類似化合物に過敏症の既往歴【2.7】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕【2.8】クロザピンを投与中,あるいは投与を検討されている者〔[10.1参照]〕

併用禁忌

【10.1】1)アドレナリン(アナフィラキシーの救急治療,又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)<ボスミン>〔[2.5参照]〕〔アドレナリンの作用を逆転させ,重篤な血圧低下を起こすおそれ/アドレナリンはアドレナリン作動性α,β-受容体の刺激剤であり,本剤のα-受容体遮断作用により,β-受容体刺激作用が優位となり,血圧低下作用が増強される〕2)クロザピン<クロザリル>〔[2.8参照]〕〔クロザピンは,原則として単剤で使用し,他の抗精神病薬とは併用しない。本剤は筋肉内投与後緩徐に血中に移行し,直ちに薬物を体外に排除する方法がないため,クロザピンと併用しない/本剤が血中から消失するまでに時間を要する〕

効能・効果

統合失調症。

用法・用量

1回12.5~75mg,4週間隔で筋注。薬量及び注射間隔は病状・本剤による随伴症状の程度により適宜増減並びに間隔調節。初回量は可能な限り少量より始め,50mgを超えない。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】Syndrome malin(悪性症候群)〔無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は投与中止。体冷却,水分補給等の全身管理を行う。本症発症時には,白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎障害へと移行し,死亡した例が報告。[9.1.7参照]〕【11.1.2】突然死〔血圧低下,心電図異常(QT間隔の延長,T波の平低化や逆転,二峰性T波ないしU波の出現等)に続く突然死が報告。特にQT部分に変化があれば投与中止。また,フェノチアジン系化合物投与中の心電図異常は,大量投与されていた例に多いとの報告〕【11.1.3】再生不良性貧血,無顆粒球症,白血球減少〔[9.1.2参照]〕【11.1.4】麻痺性イレウス〔腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがある。腸管麻痺が現れた場合には投与中止。なお,この悪心・嘔吐は,本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意。[8.3参照]〕【11.1.5】抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)〔低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が発現。投与中止。水分摂取の制限等を行う〕【11.1.6】遅発性ジスキネジア〔長期投与により,遅発性ジスキネジア(口周部,四肢等の不随意運動)が発現。通常,抗パーキンソン剤を投与しても,この症状は軽減しない場合があり,本剤投与の継続の必要性を,他の抗精神病薬への変更も考慮して慎重に判断〕【11.1.7】眼障害〔長期又は大量投与により,角膜・水晶体の混濁,網膜・角膜の色素沈着が発現〕【11.1.8】SLE様症状【11.1.9】肺塞栓症,深部静脈血栓症〔肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告。息切れ,胸痛,四肢の疼痛,浮腫等が認められた場合には投与中止。[9.1.8参照]〕

投与期間制限

なし

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