基本情報
最終更新日時:2024年11月7日16時59分

警告

【1.1】著しい血糖値の上昇から,糖尿病性ケトアシドーシス,糖尿病性昏睡等の重大な副作用が発現し,死亡に至る場合があるので,投与前に血糖値の測定等を行い,糖尿病又はその既往のある患者あるいはその危険因子を有する患者には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合以外は投与しない。また,投与前に血糖値の測定等が困難な場合には,投与後に血糖値をモニタリングするなど観察を十分に行う〔[11.1.1参照]〕【1.2】投与にあたっては,可能な限り投与前に,前記副作用が発現する場合があることを,患者及びその家族に十分に説明する。また,口渇,多飲,多尿,頻尿等の異常に注意し,このような症状が現れた場合には,ただちに医師の診察を受けるよう,指導する〔[8.1,8.3,9.1.1,11.1.1参照]〕

禁忌

【2.1】昏睡状態〔昏睡状態を悪化させるおそれ〕【2.2】バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下〔中枢神経抑制作用が増強される〕【2.3】本剤(成分)に過敏症の既往歴【2.4】アドレナリンを投与中(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療,又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)〔[10.1,13.2参照]〕

併用禁忌

【10.1】アドレナリン(アナフィラキシーの救急治療,又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)<ボスミン>〔[2.4,13.2参照]〕〔アドレナリンの作用を逆転させ,重篤な血圧降下を起こすおそれ/アドレナリンはアドレナリン作動性α,β-受容体の刺激剤であり,本剤のα-受容体遮断作用によりβ-受容体刺激作用が優位となり,血圧降下作用が増強〕

効能・効果

統合失調症における精神運動興奮。

用法・用量

1回10mg,筋注。効果不十分な場合,1回10mgまで追加投与可。前回投与から2時間以上あける。投与回数は追加投与を含め1日2回まで。年齢・症状に応じ減量を考慮する。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】高血糖,糖尿病性ケトアシドーシス,糖尿病性昏睡〔高血糖が現れ,糖尿病性ケトアシドーシス,糖尿病性昏睡から死亡に至るなどの致命的な経過をたどることがある。血糖値の測定や,口渇,多飲,多尿,頻尿等の観察を十分に行う。異常が認められた場合には投与中止。インスリン製剤を投与。[1.1,1.2,8.1,8.3,9.1.1参照]〕【11.1.2】低血糖〔脱力感,倦怠感,冷汗,振戦,傾眠,意識障害等の低血糖症状が認められた場合には投与中止。[8.2,8.3参照]〕【11.1.3】悪性症候群(Syndrome malin)〔無動緘黙,強度の筋強剛,脈拍及び血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は投与中止。水分補給,体冷却等の全身管理を行う。本症発症時には,血清CKの上昇や白血球の増加がみられることが多い。また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下に注意。なお,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎障害へと移行し,死亡した例が報告〕【11.1.4】肝機能障害,黄疸〔AST,ALT,γ-GTP,ALPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸が発現〕【11.1.5】痙攣〔痙攣(強直間代性,部分発作,ミオクロヌス発作等)が発現〕【11.1.6】遅発性ジスキネジア〔長期投与により,不随意運動(特に口周部)が現れ,投与中止後も持続することがある〕【11.1.7】横紋筋融解症〔筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与中止。また,横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意〕【11.1.8】麻痺性イレウス〔腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し,麻痺性イレウスに移行することがある。腸管麻痺が現れた場合には投与中止〕【11.1.9】無顆粒球症,白血球減少【11.1.10】肺塞栓症,深部静脈血栓症〔肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告。息切れ,胸痛,四肢の疼痛,浮腫等が認められた場合には投与中止。[9.1.6参照]〕【11.1.11】薬剤性過敏症症候群〔初期症状として発疹,発熱がみられ,更に肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が発現。投与中止。なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意〕

投与期間制限

なし

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