基本情報
最終更新日時:2024年12月10日11時37分

禁忌

【2.1】てんかん等の脳波異常〔脳波異常を増悪させるおそれ〕【2.2】重篤な心疾患〔心疾患を増悪し,重篤な心機能障害を引き起こすおそれ〕【2.3】リチウムの体内貯留を起こしやすい状態〔リチウムの毒性を増強するおそれ〕:(2.3.1)腎障害〔[9.2.1参照]〕 (2.3.2)衰弱又は脱水状態 (2.3.3)発熱,発汗又は下痢を伴う疾患 (2.3.4)食塩制限患者【2.4】妊婦・妊娠の可能性〔[9.5参照]〕

効能・効果

躁病・躁うつ病の躁状態。

用法・用量

1日400~600mgより開始,1日2~3回分割経口投与。以後3日~1週間ごとに1日1,200mgまで漸増。改善がみられたならば,維持量1日200~800mg,1~3回分割経口投与に漸減。年齢・症状により適宜増減。

用法・用量に関連する使用上の注意

投与初期又は用量を増量したときには維持量が決まるまで1週間に1回,維持量の投与中には2~3ヶ月に1回をめどに,血清リチウム濃度の測定結果に基づきトラフ値を評価しながら使用。血清リチウム濃度を上昇させる要因や中毒の初期症状が認められる場合,血清リチウム濃度を測定。

重大な副作用・国内1

【11.1.1】リチウム中毒〔初期症状として食欲低下,嘔気,嘔吐,下痢等の消化器症状,振戦,傾眠,錯乱等の中枢神経症状,運動障害,運動失調等の運動機能症状,発熱,発汗等の全身症状を示すことがある。このような症状が認められた場合には減量又は投与中止。なお,中毒が進行すると,急性腎障害により電解質異常が発現し,全身痙攣,ミオクローヌス等がみられることがある。処置:投与中止。感染症の予防,心・呼吸機能の維持とともに補液,利尿剤(マンニトール,アミノフィリン等)等により本剤の排泄促進,電解質平衡の回復を図る。利尿剤に反応しない場合や腎障害が認められる場合は,血液透析を施行。血液透析を施行する場合は,施行後に低下した血清リチウム濃度が再上昇することがあるので,施行後血清リチウム濃度測定を行い再上昇がみられた場合には,再度の血液透析等を行う。[7,8.5,10.2,13参照]〕【11.1.2】悪性症候群(Syndrome malin)〔向精神薬(抗精神病薬等)との併用により,悪性症候群が発現。無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は投与中止。体冷却,水分補給等の全身管理を行う。悪性症候群においては,筋肉障害(CK上昇)や横紋筋融解症が起こることがある。この際,急性腎障害に至る場合もある。[10.2参照]〕【11.1.3】洞不全症候群,高度徐脈〔投与中止〕【11.1.4】腎性尿崩症〔多飲,多尿などの症状が発現した場合には,電解質濃度の測定等を行う。異常が認められた場合には投与中止〕【11.1.5】急性腎障害,間質性腎炎,ネフローゼ症候群〔投与中止。[8.6参照]〕【11.1.6】甲状腺機能低下症,甲状腺炎〔[8.7,9.1.4参照]〕【11.1.7】副甲状腺機能亢進症〔[8.8参照]〕【11.1.8】認知症様症状,意識障害〔可逆性の認知症様症状,昏睡に至るような意識障害(脳波所見上,周期性同期性放電(PSD)等を伴うことがある)が発現。投与中止〕【11.1.9】薬剤性過敏症症候群〔初期症状として発疹,発熱がみられ,更に肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が発現。なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意〕

投与期間制限

なし

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